英検1級道場-英語を見たら、そこで立ち止まって一歩深く調べてみる

山中昇

山中昇

テーマ:道場のレッスンはこんな感じです

私はこれまで、このコラムで英検対策だけでなく、英語の豆知識、英語から知った世界の出来事、海外生活の思い出なども折に触れて紹介してきました。

一見すると、英検とは関係のない「寄り道」のように見えるかもしれません。
しかし、私はこの寄り道こそが、英語を深く理解するためにとても大切だと思っています。

私には長年続けている一つの習慣があります。
英語を見て「意味が分かった」で終わらせず、気になったことがあれば、もう一歩深く調べてみることです。

CEを見たら、「西暦」と覚えて終わらない
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5235735/

例えば、2025-3英検1級の長文に CE という表記が出てきました。
CE = Common Era。
これだけ覚えて終わることもできます。

しかし、私はそこから、下記を調べていきました。
CEとADはどう違うのか。
BCEとBCはどう違うのか。
なぜ二つの表記が存在するのか。
ADとはそもそも何語なのか。

すると、単なる「年号の英語表現」だったものから、キリスト教と西洋文明、さらに宗教的に中立な表現を使おうとする現代社会の考え方まで見えてきます。
一つの小さな英語表現から、世界が広がっていくのです。

英検の問題から国際情勢が見えてくることもある

英検準1級のリスニング問題で Sukkoth(仮庵の祭り) が取り上げられたことがあります。
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5147395/

知らない単語として通り過ぎることもできます。
しかし、調べてみると、これはユダヤ教の重要な祭りです。

そうなると、ユダヤ教とは何か、イスラエルの歴史はどうなっているのか、と関心が広がります。
英検のリスニング問題だったものが、宗教、歴史、そして現在の国際情勢を理解する入口になります。

私は、これも英語を学ぶ大きな意味の一つだと思っています。

cream tea で大失敗したこともあります
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5087525/

勉強ばかりではありません。
私は1995年から2000年まで、家族とともにイギリスで生活しました。

イギリス南部を旅行したとき、カフェのメニューに cream tea という言葉を見つけました。
私は名前から、ウィンナコーヒーのような飲み物を想像しました。

ところが注文して出てきたのは、紅茶とスコーンのセット。
知らずにスコーンも別に注文してしまったので、大量のスコーンが出てきてびっくりしました。

今なら笑い話です。
しかし、こういう経験をすると cream tea という英語は一生忘れません。

単語帳で、cream tea = クリームティー と覚えるのとはまったく違います。
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5151761/

言葉の後ろには文化があります。

その文化まで知ったとき、英語は自分の中に深く残ります。

日本国憲法も英語で読んでみる
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5192005/

憲法記念日には、日本国憲法の前文と第9条を英語で精読したこともあります。
日本語では知っている文章でも、英語で読むと新しい発見があります。

長い文章の主語はどれか。
動詞はどれか。
なぜこの単語を使っているのか。
日本語と英語では、どのように表現が違うのか。

こうしたことを一つずつ確認すると、非常に高度な英文読解の練習になります。
つまり、英語教材は英検の問題集や参考書だけではありません。

新聞も、映画も、ニュースも、憲法も、旅行先のメニューも、身の回りにある英語はすべて教材になります。

「分かった」で終わらせない習慣

私は英語学習者の皆さんに、ぜひこの習慣を身につけてほしいと思っています。

知らない英語を見たら辞書を引く。これは当然です。
しかし、そこで終わらず、もう一歩だけ踏み込んでみてください。

「なぜ?」
「本当にそうなのか?」
「似た単語と何が違うのか?」
この表現の背景には何があるのか?」
「英語圏の人には、これはどう聞こえるのか?」


毎回すべてを調べる必要はありません。
10個の英語に出会って、そのうち1個でも構いません。

「これは面白そうだ」と思ったものを掘り下げてみる。
それを何年も続けると、知識が点から線になり、やがて面になっていきます。

英語力とは、単語力+文法力だけではない

英検1級の長文やリスニングに取り組んでいると、このことを強く感じます。
歴史、宗教、科学、政治、経済、芸術、文化……実にさまざまなテーマが登場します。

もちろん、知らないテーマでも英文そのものを正確に読める力は必要です。
しかし、背景知識があれば理解はさらに深く、速くなります。

単語を知っている。
文法が分かる。
文章が読める。

その先に、「何について語っているのかが分かる」という段階があります。
私は、ここまで含めて本当の英語力だと思っています。

英検1級道場で教えたいのは「英語への好奇心」

英検1級道場ですから、当然、英検合格を目指して指導します。
単語、読解、リスニング、要約、英作文、二次試験―合格に必要なことは徹底して勉強します。

しかし、英検に合格するためのテクニックだけを教える場所にはしたくありません。
むしろ、

英語を見たら興味を持つ。 疑問を持ったら調べる。 調べたら、その周辺まで少し勉強してみる。
そんな「英語への好奇心」を育てたいと思っています。

その習慣が身につけば、英検が終わっても英語学習は終わりません。
知らなかったことを英語を通して知る。

一つ知れば、また新しい疑問が生まれる。
その疑問を調べると、さらに世界が広がる。

英語を学ぶことは、世界を学ぶことです。

私自身、今でもその途中にいます。
これからも面白い英語に出会ったら立ち止まり、「これは何だろう?」と調べ、このコラムで皆さんに紹介していきたいと思います。

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山中昇
専門家

山中昇(英語講師)

英検一級道場

英検1級1次・2次試験合わせて通算90回合格という実績と経験を生かし、朝7時から夜10時までオンライン(zoom)マンツーマンでの英語レッスン。年齢・場所不問、世界中に受講生あり。オフ通いも可能。

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