英検1級道場-現在のAIの限界を示す事例を紹介します

山中昇

山中昇

テーマ:道場のレッスンはこんな感じです


昨今、AIを使用した英語学習の有効性が取りざたされています
私も、レッスンの資料作りや自分の勉強のために積極的にAIを活用しています

また、昔に比べたら、英語から日本語への翻訳機能も格段に進歩しています
翻訳の場面でも十分に活用できると述べてきました

とはいえ、AIが100%正解を答えてくれるか、ということには多いに疑問があります

今日のレッスンで使った教材の中で、以下のようなことがありました
下記の英文をGoogle翻訳にかけると、次のように答えてきたのです

☆We can learn about painting and making sculptures with clay.

<訳文>粘土で絵を描いたり彫刻を作ったりする方法を学ぶことができます。


with clayがpaintingとmaking sculptureの両方にかかるように訳しています

正解は
絵を描いたり、粘土で彫刻を作ったりする方法を学ぶことができます。
We can learn about A and B.
Aはpainting, Bはmaking sculptures with clay

こちらが正解と言える理由は、粘土で絵を描くということが普通ではないからです
つまり、常識的に考えれば、with clayを両方にかけて訳すということはありません

人間が訳せば、おそらくこのような間違いは起こりえません
このあたりが現在のAIの限界とも言えるところです


あまりに典型的な例文に遭遇したので、ここに紹介しました

いずれにしろ、訳文の正しさを最後に確認することが必要であり
今後、私たちに求められる技能は、こうした矛盾を含んだ表現が出てきたときに 即座にNOと言えることです

AIも成長過程であり、今後の機能アップも期待できるのはもちろんですが、
それ以上に、言語や社会常識、知識に精通し
どのような文章が出てきてもきちんと判断できる能力が求められるようになります

英語、日本語はもちろん、あらゆる情報に精通した教養人を目指し AIの進歩に負けない能力を育てていきましょう

上記以外にも、AIの限界を示す典型的な例を以前、紹介しています
併せてご覧ください 

2023/03/15の記事です 
準1級 アメリカ軍戦闘機 P47のextra tank  

「予備の燃料タンクを取り付けた」という話なのに、グーグル翻訳は「戦車を取り付けた」という、信じられないような誤訳をしました!
https://mbp-japan.com/chiba/eiken/column/5131300/

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山中昇
専門家

山中昇(英語講師)

英検一級道場

英検1級1次・2次試験合わせて通算90回合格という実績と経験を生かし、朝7時から夜10時までオンライン(zoom)マンツーマンでの英語レッスン。年齢・場所不問、世界中に受講生あり。オフ通いも可能。

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