英検1級道場-実りの秋 最後の総仕上げに忙しい受講生の皆さん
レッスン中にしばしば耳にする言葉があります
知らない単語があるから訳せない---
この言い訳は金輪際禁止しましょう
このスタンスは、英語上達のための必須条件です
例を上げましょう
公開されている英検の読解問題の一部です
~省略 but the project was shut down after only one year because of a lawsuit filed by one of Del Oro’s competitors. The lawsuit claimed the project was a danger to people in the area. Specifically, it raised concerns that a compound found in citrus peels called dlimonene would enter water supplies. Although the lawsuit asserted dlimonene causes cancer, the substance is now known to be harmless.
これは、中米のある国で、オレンジジュースの製造メーカーが、政府から、国立公園の中の一部に、廃棄物(オレンジの皮や果肉)を廃棄してもいいという許可をもらったという話の中に出てくる一文です。但し、条件があって、その会社が所有する土地の一部を国立公園に寄贈することと引き換えです。
製造メーカーは無農薬でオレンジを生産しているために、その廃棄物には栄養分があり、やせた土地を肥やすことで森林を再生することが目的です。
受講生の中には、lawsuitの意味がわからないからこの文章が理解できないという人がいるのですが、私は、そういうスタンスでは一生経っても英語は上手にならないので、そのセリフは禁句とするようにと強く訴えています
理由は簡単です
①文章の最後まで読めば、これは、メーカーが裁判に訴えられた話だとすぐに理解できます。lawsuitを知らないから文章全体がわからないというのは完全に間違っています
②私たちは、自分の成長過程で知らない単語に数多く接してきましたが、知らない単語が出たら本を読むのをあきらめるということはしなかったはずです。
③文章の先頭部分に出てくる単語がわからないので全体がわからないというのは、英文を書いてある順に訳していく(英単語を日本語に機械的に置き換える)という悪い癖がついていることの現れです
④こういうスタンスでは、2024-1に始まる英検の新傾向-要約問題にまったく対処できない
英検1級道場では、読解問題は次のように練習します
・テキストを見ながら、ウインドウズの自動読み上げ機能を使ってネイティブ音声で聞かせる(読むこととネイティブ音声を聞くことの同時進行)
・段落で切り、段落の中の意味の切れめでいったん切って、全訳するのではなく、何について書いてあるか説明させる(要するに、ここには~のことが書いてある)
・段落の残りも同じことをする
・段落全体を大筋で理解する
・次の段落に移動し、上記と同じことをする
・最終段落まで行ったら、文章全体の要旨を言わせる(要するに、第1段落はこうで、第2段落はこう書いてあり、第3段落でこのような結論と今後の課題を述べている)
・ここまで来たら、英文で要約をしていく(レッスンでは口頭でやり、対面時間を効率的に使うために、レッスン後に自分で実際に書いて送るように宿題を出す)
・これらが済んだら、センテンスごとに、文法を踏まえ、文章を隅々まで正確に理解する読み方をする(文法を踏まえた指導はするが、神学論争のような理解できない言葉で文法を説明することは一切しない 例:~先行詞を伴う~格の~文型の-----)
このような勉強の仕方に興味がある方は声をかけてください