英検1級道場-格好悪く、不都合な自分と直面することが成長のための第一歩です
英検が終わるたびに、英検1級道場には、敗戦を繰り返し、方向を失い、やり場のない無力感にさいなまれる多くの英語学習者が飛び込んでこられます。
私は、そのような人たちに、いつも「不都合な自分と素直に向かい合うことから成長が始まる」という趣旨の話をするのですが、実は、私がそうだったのです。
私には、悲しくて、みじめで、恥ずかしくて、今でも冷汗が出る経験があるのです。
某電機メーカーに入社してすぐに国内営業に配属された私は、金融機関を担当したのですが、日本経済の好景気に恵まれて、大型件名を次々と受注し、5億円近い成績を残しました。
縁あって、海外営業部に転属しました。
英語は好きだったので、英語を使う仕事でもそこそこにできました。
1年半後に、新製品の技術研修での通訳をやるように言われて参加したのですが、散々な出来でした。技術者がしゃべる日本語がわからないのです!
帰国後、数か月して、課長に誘われ、食事しながら、真実を告げられました。
私の通訳が下手だったために、OEM先が、契約で決まっていた技術研修代金270万円を払わないと言ったのです。
交渉の結果、払ってもらったそうですが、「もう少し本格的に英語を勉強するように」とのアドバイスを受けました。
自分がみじめで、悔しくて、顔をくしゃくしゃにしながら、100分の道を夜中に歩いて帰ったことを今でも覚えています。
翌朝から、私は、通勤途中でイヤホンを常に携帯し、リスニングを鍛えました。
ほこりをかぶった英語教材を引っ張り出し、勉強を始めました。
格好悪い、不都合な自分を素直に受け入れ、できないのなら、できるようになるまでがんばろうと思ったのです。
このように、私自身がそうでした。
ですから、私は、受講生に同じことを言うのです。
格好悪い、不都合な自分を素直に受け入れ、コツコツと、地道な努力を続けること。
それ以外に方法はない。
あれば、私が真っ先に聞きに行き、教えを請いたい。
でも、誰もそんなことを教えてくれないから、そんなものはないのだ。
その課長だった先輩と14年前に再会し、当時の話をしたところ、覚えていらっしゃいませんでした
「俺はそんなひどいこと言ったか、すまなかった、------」
「いいえ、逆です、心から感謝しているのです。あれがなければ、私はその後の仕事で困っただろうし、英語の先生のまねごとを続けていることもなかったでしょう」
その先輩は、9年前に肝臓がんで亡くなりました。
私にとってはかけがえのない人でした。
その先輩に関して、後日談があります。
不思議な話です。
下記をご覧ください。
https://ameblo.jp/brainandmind-dahnyoga/entry-12476584816.html