英検1級道場ー1級単語(大問1)問題から学ぶ

山中昇

山中昇

テーマ:単語力向上のために


英検1級1次試験対策の一環として、単語問題を勉強してもらっています

私は英検の過去問を大量に集めています
2級30回分750問、準1級50回1300問、1級55回1500問

準1級に合格はしたものの、単語が10-15問程度しか正解できていない場合には、準1級からやり直しをしていただきます
準1級で80%以上正解できるようになってから1級の問題に入ります

先日のレッスンで、2009年第3回の問題を扱い、4つの単語について特別に解説しました

①13番の4、stymie
ゴルフでホールにボールを入れる場合、先に打った人の球が邪魔をするときにボタンのようなものを印としておき、ボールを取り除いて邪魔にならないよう打つことをいいます
つまり、stymieは邪魔をする、阻害するという意味であり、ゴルフのホールに入れる直前のシーンを描きながら覚えると忘れません

②13番の1、bail out
これは、潰れかかった会社を救済するときに使います
銀行や証券会社などの場合には、公的資金という名前の税金を注入して救うことを意味します
英検はこの熟語は好きで、20年間の間に4回ほど目にしています(英文は違います)

bailというのは、ヒシャクのことです
沈みかかった船に乗っている人たちが、ヒシャクで水を汲み取り
船外に捨てようとすることから来ています

このように具体的なシーンで理解すると生涯忘れることがありません

ちなみに、ヒシャクについて思い出したことがあります
江戸時代末期、日本人がまるで狂ったようにお伊勢参りをした時期があります
当時の浮世絵を見ると、着物を着て下駄を履いた子供が腰ひもにヒシャクを挿していました
道中、子供が人にヒシャクを出すとお金やお米などを入れてくれるという風習があったそうです
当時は、家出した子供が伊勢参りをして戻る約1か月間、無一文でも旅が出来たようです
このようなことを考えると心が和みます

③17番の4、creed
英語ではクリードと読みますが、日本ではクレドという発音で広まっています。
会社の基本理念、基本方針を意味する言葉です
クレドという言葉が一般化したのは、リッツカールトンホテルにトヨタが研修に行かせたことからとも言われています。トヨタがレクサス発売にあたり、従来とは格段に高い顧客サービスを提供するために営業部隊をリッツカールトンホテルに派遣し最高級の接客態度を学ばせ、その会社方針、基本方針をクレドと呼んだ、ということでこの言葉が一世風靡となったそうです。

④2番の3、ultimatum
最後通牒を意味します
交渉相手から、この条件で同意できなければ、戦争あるいは交渉決裂だと宣言されることです
1941年12月米国のハル国務長官が日本の野村大使に最後通牒を突き付けたという記述があります
日本はこれをやむなしとし、12月8日(ハワイ時間)オアフ島真珠湾を先制攻撃しました

ちなみに、アメリカは外務大臣と呼ばず、国務長官と呼びます
世界でもアメリカくらいのものです
これは意外と知られていない事実です
アメリカには外務大臣はいません

以上、4つの言葉についての解説を紹介しました
参考にしてください

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山中昇
専門家

山中昇(英語講師)

英検一級道場

英検1級1次・2次試験合わせて通算87回合格という実績と経験を生かし、朝7時から夜10時までオンライン(zoom)マンツーマンでの英語レッスン。年齢・場所不問、世界中に受講生あり。オフ通いも可能。

山中昇プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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