英検1級道場-一文がやたら長い英文解釈はこうします―ニューヨークタイムズ記事の実例②
以前にも書きましたが、英語は同じ単語を繰り返すことを極端に嫌います。
先日のレッスンで一番わかりやすい例がありましたので紹介します。
下記は2014年第1回英検準1級リスニングパート2(A)です
(A) Pedal Power
Conservation groups in Uganda are in a race to save the endangered mountain gorilla.
Many Ugandans, however, are unaware of the threat, so a movement called the Great Apes Film Initiative is trying to educate them about it. The group began showing 【films】 about mountain gorillas, but could only show them in places that had electricity. People from rural areas therefore had to walk miles to see 【the screenings】, and they were often turned away due to overcrowding.
Organizers then came up with a way to bring the 【movies】 to isolated villages:
pedal-powered 【cinema】. With a person pedaling a specially adapted bicycle that generates electricity, the 【films】 can now be shown in rural areas. At 【the screenings】, audience members line up to take turns pedaling. Organizers say people not only leave full of enthusiasm for protecting the gorillas but also learn about nonpolluting power sources.
【 】で示した語句はすべて映画のことを意味します。
films, the screenings, movies, cinema, films, the screenings,
同じ映画について、これだけ言い換えるのです。
日本人は例えば ある女性の名前を書いたときにそのあとは すべてsheぐらいで書けばいいと思われますが、英語はそうではありません。毎回のように言い換えるのです。
以前、ニューズウィークでブッシュ大統領のことを書いた記事を読んだことがあります。
ブッシュ大統領
第53代大統領
第51代のドラ息子
テキサスの牧場主
熱心な保守的キリスト教徒
レッドネック(肉体労働者)
英語はここまでやるのです。
これでもか、これでもか、としつこいと言われるぐらいやるのです。
こういった例は枚挙にいとまがありません。
この原則を知らないで上記の文章を聞くと、大混乱します。
登場人物が7人も8人もいると思われますが、登場人物は1人(1つ)だけです。
私たちは英語を学習するときに、このような日本語にはでてこない特徴をしっかりと理解する必要があります。