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菅野昭子

アンガーマネジメントで企業を元気にする研修講師

菅野昭子(かんのしょうこ) / 研修講師

AngeGardien(アンジェガーディエン)

コラム

断腸の思い

2016年7月4日

テーマ:アンガーマネジメント

コラムカテゴリ:ビジネス

みなさまこんばんは。
日本民営鉄道協会(http://www.mintetsu.or.jp/)などは7月4日、全国のJRや私鉄など33鉄道事業者で昨年度、駅員や乗務員が客から暴力を受けた被害が792件あったと発表しました。
うち酔客による暴力が495件(62・5%)だったそうです。

お酒を飲んで、心のたがが外れたとき、
自分の怒りを爆発させる先は本来向ける先でない、駅員さんというパターンがこれだけ多いということ。

実は怒りの性質に「怒りはその矛先を固定できない。」というものがあります。

本来、怒りの感情を持ったとしたら、持った先に怒りの矛先を向けるのが自然の流れ。
確かに駅員さんが何らかの怒るきっかけを作ってしまったかもしれませんが、多くの場合、大本は普段の仕事での、家庭での生活の中にあると思われます。

だとしたら駅員さん、たまったものではないですね。
駅員さんは任務を遂行しているだけなのに。

ところで、ある朝、ちょうど来た電車に乗ろうとして、ドアを締められました。
ドアを締められたたずむ私に、駅員さんは私に向かって、少し押し殺したような声で
「大変申し訳ありません。」とつぶやきました。

その時、私は後の電車でも何ら問題はありませんでした。でも、電車が来たら走ってしまうのが私の性分なんです。(笑)

その時思いました。「駅員さんも断腸の思いなんだ。」と。

まあ、自分が仕事をしているとき、お客さんが乗り遅れるのをほくそえんでみる人もいないですよね。
時間は決められていて、一人の特別を許したら、多くの人に悪い影響が及んでしまうこともあります。
そのたびに駅員さんは奥歯をかみしめているんだと。

だとしたら、かえってありがたい話です。

酔っぱらって暴力をふるう人も、人間、駅員さんも人間。私ももちろん人間。
確かに嫌なことはあるし、そのやりきれない思いを何かにぶつけたくなることもあるかもしれませんが、
相手にも心と体があるということは忘れずにいたいものですね。

この記事を書いたプロ

菅野昭子

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