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資産運用に失敗…20代、30代など年齢別失敗談と成功のコツ

資産運用について多くの人が考える時代になっています。年齢によって考え方に違いはあるものの、誰もが願うのは「資産運用で失敗はしたくない、いや、成功させたい」ということでしょう。ここでは資産運用の年齢別の失敗事例、そして、そこから見えてくる資産運用の基本や成功のコツを解説します。

短期リスクに一喜一憂すると「資産運用は失敗」

少額から投資できるNISA(少額投資非課税制度)や、私的年金制度として知られるiDeCo(個人型確定拠出年金)と、税制優遇が受けられる制度が登場し、資産運用を始めた人も多いでしょう。auじぶん銀行の調査では、新社会人で約36%、社会人3年目で約30%の人が資産運用をしているという結果もあって、若いうちから資産づくりに取り組む人が増えているようです。
参考:auじぶん銀行株式会社:新社会人と社会人3年目のお金に関するアンケート

さて、資産運用は「短期」と「長期」、2つの視点から捉えることができます。文字通り、「短期」は短い期間で結果を求めること、「長期」は長いスパンで運用して結果を出していくことです。

株式や債券、不動産といった投資商品は市場に左右され、短いスパンで値動きします。上がった時に売ればプラス、下がった時に売ればマイナスになります。短期は、常に株価などの動向を追い、タイミングを見極めて売買を行うため、知識や経験が必要で、専門家でなければ難しいと言われています。

長期は、市場の動きによりプラスやマイナスに転じながらも、長い目で経済を捉えて資産を増やしていくことです。短期的な投資資産の変動幅「期待リスク」に一喜一憂せず、長期的に投資資産から得られる収益「期待リターン」を見据えていくことが重要で、これが「資産運用を始めるのは早い方がいい」と言われる理由でしょう。

銀行預金、株式投資、積立投信、どれが失敗で成功?

Aさんは、友人Bさんから何度も資産運用の必要性を聞かされていました。しかし結局、投資はせず銀行預金を選びました。10年後、友人Bさんが「失敗した」といってきました。Bさんは株式投資を行っていましたが、持ち株が下落し資産を半分まで減らしてしまったのです。

一方、Aさんの預金は着実に増えています。Aさんは預金通帳を眺め「よかった」と思いました。しかし、その後、知人のCさんの話を聞いて、Aさんは「よかった」ではなく、「失敗したのでは」と思わざるを得ませんでした。

というのもCさんは、Aさんが貯金を始める頃から積立投信を始め、10年間で資産を大きく増やしていたからです。Cさんの月々の積立金額は、Aさんの月々の貯金額の半分ほどでした。

株式投資も預金も投資信託もみな「投資」です。銀行預金は「お金を預かってもらう」というイメージが強いですが、実は、銀行にお金を貸し、その代わり返してもらうときに元本と利息を得るという仕組みです。預金者から集めたお金を銀行が企業に貸し、返してもらうときには元本と利子分を返してもらうのと同じです。

Aさんは投資の中で最も安全と思われる預金を選んだわけですが、現在、大手銀行の金利は普通預金で0.001%、定期預金でも0.002%程度です。

仮に100万円を10年間預けても利息は1000円~2000円程度です。株式投資で資産を半分に減らしてしまったBさんは、資産運用に失敗したことになりますが、Aさんの場合はどうでしょう。失敗とはいえないとしても、Cさんのようには成功していない、といえそうです。

次に資産運用の失敗事例を世代別に見てみましょう。

資産運用の失敗事例1 20代男性/独身/50万円

私が投資を始めたのは、テレビやインターネットで、株式投資には株の値上がりのほかにも、株主優待や配当金などの魅力があることを知ったからです。特に株主優待が魅力的に感じました。「数万円でももうかって、株主優待の品ももらえるならいい」という考えで始めました。独身で自由にお金を使うことができたので、証券会社に口座を開設し、50万円入金しました。50万円にしたのは、キリのいい数字なので、どのくらい得したのか損したのかわかりやすいと思ったからです。

ただ、どの銘柄を購入すればいいのかさっぱりわからず、東証1部の配当利回りがよく、安定している会社を選びました。しかし、配当金の権利日を得てからスルスルと株価が落ちて行き、購入してから数カ月で結果として4万円ほど損をしてしまいました。

問題はここからでした。最初の株を売却し、別の株を購入したのです。4万円の損を取り返すことだけが目的でした。でも、その株も値下がり。また売却。新しい株の購入。元本を取り戻すということに意地になった結果、最終的に損失は16万円に増えました。そこでいったん株式投資を中止しました。投資をするならきちんと勉強してからにしようと思ったからです。高い授業料だったと思います。

資産運用の失敗事例2 30代女性/独身/300万円

30歳の時に将来のことを考え運用を始め5年ほどたちました。これまでの成績は、資金300万円で評価額が120万円ほど下落。ただ配当金の総額が280万円程度になるので損失額は実質20万円ほどです。資金の運用は余剰分を使用しているので、あまり深刻には考えていませんが、成功か失敗かといえば失敗になると思います。

そんなとき会社の同僚からFXの自動売買で50万円の利益が出たと聞き、とても気になりました。プログラムによって自動的に取引を行ってくれ、そのうえ人間のように感情的にならず設定どおり進むところが魅力的に思えました。

そこでためしに10万円で始めてみました。しかし、結果は10万円が4万円に。6万円の損です。やはり、投資は長い目で運用を考えるのが基本だと思います。現在は保有している株の今後の回復を期待するとともに、新興国、インド、ブラジルなどの銘柄も視野に入れたポートフォリオ(金融商品の組み合わせ)を模索しています。

資産運用の失敗事例3 40代男性/妻と子/100万円

妻と中学生になる子供と3人暮らしです。老後のことを考えると「お金を増やしておきたい。いまが始め時」と思い、預貯金1000万円から100万円を株式投資に回すことにしました。株の経験はゼロです。そこで近所の書店に行き、株式投資の雑誌を買い「この企業の株を買っておけば間違いなし」と推奨されていた企業の株を100万円分購入しました。最初は雑誌の記事通りでした。購入した株は上がりっぱなしで有頂天になりました。このまま行けば「億り人」と本気で思ったほどです。

しかし、現実はそう甘くはありません。しばらくすると買った株が下落していきました。130万円が100万円に、そして80万円に……。株価が雪崩のように下がっていくときの恐怖を初めて知りました。そして、株価が半分の50万円になったとき損切りしました。

その日は悲しくて悔しくて眠れませんでした。

でも投資をやめる気にはなりませんでした。悔しくてしかたないのです。そこで、「残った50万円で」というつもりで、新たに株を購入しました。しかし結局、「高値で買って安値で売る」の繰り返しになり、トータルで150万円の損失になってしまいました。

最初に預貯金から100万円を投資に回すことは妻も知っていましたが、その後の50万円は妻には内緒にしていたので、あとでものすごく怒られました。

資産運用の失敗事例4 50代男性/1000万円

50代半ばになって初めて、「老後」というものを本気で意識するようになりました。これからの生活、そして年齢を考えると、「早々に対策ととらなければ」と焦りを感じました。

預金は1000万円近くありましたが、私は自営業で退職金はありません。短期間にお金を作りたい反面、リスクはできるだけ低くしたいと思い、迷ったあげく「バランス型ファンド」と呼ばれる投資信託を選びました。というよりも、実際は証券会社でリスク分散型との説明を受けたからです。

しかし、いま考えて失敗したと思うのは、バランス型といわれるファンドのなかでも、安定的なタイプと積極的なタイプの2つに資金を投入したことです。分散投資のつもりでしたが、中間タイプ1本に絞ったほうがずっとよかったと思います。投資を始めたばかりで、2つのファンドの推移を見るのは大変です。精神的負担が大きく、「何のためにこんなことをしているんだ」と思うことがしばしばです。運用の成果は、いまのところ少しマイナスですが、1本に絞っておけばと思います。

資産運用で失敗しない、成功への5つのコツ

資産運用の失敗事例を見てきましたが、紹介した事例は、失敗といっても損失が少ない方といえるでしょう。実際、FXや株式投資で失敗し、多額の借金を負うことになったケースは年代を問わず少なくありません。資産運用に失敗しない、成功へのコツを見ていくことにしましょう。

1:目的・期間・ゴールを明確にする

まず基本的な事柄をおさえておきましょう。資産運用で失敗しないために大切なことは、何のために資産運用をするのかという「目的」、いつまでにという「期限」、そして、どのくらいまで増やしたいかという「ゴール」を明確にすることです。先にご紹介した失敗例に共通していることは、この「目的」「期限」「ゴール」が明確になっていないことです。

「お金を増やしたい」とか「老後のため」は、「気持ち」にすぎないといえるでしょう。もちろん、預金には頼れないことがはっきりしている現在の超低金利や、先行きどうなるかわからない年金制度などを考えれば、不安な気持ちにもなります。しかし、「気持ち」だけで資産運用を成功させることはできません。やはり「何のために」「いつまでに」「いくらまで増やしたいか」という目的、期限、ゴールを明確することが大切です。

2:資産運用における「リスク」について

次に考えたいのは「リスク」についてです。「投資にはリスクがつきもの」という言葉があります。確かに間違った言い方ではありません。そして、一般的には「だから投資は危険」と捉える人が多いかもしれませんが、資産運用においては「リスク=危険」ではありません。資産運用の対象になる株式や債券、投資信託などの金融商品には「収益性」「安全性」「流動性」の3つの特性があります。

収益性とは、簡単にいえば利益が得られるということです。しかし、高い利益が得られるものは損失が生じる可能性が高く、安全性は低くなります。逆に安全性の高いものは、いくら投資してもわずかな利益しか生じず、収益性が低くなります。

流動性とは換金性のことです。銀行の普通預金はいつでも好きなときに現金を引き出すことができますが、国債の場合は中途解約(中途換金)できるのは、購入後1年が経過してからです。この場合、普通預金は流動性が高く、国債は流動性が低いということになります。

そして「収益性」「安全性」「流動性」をすべて兼ね備えている金融商品はありません。

資産運用において、特に重要になるのは「収益性」と「安全性」の関係です。「高い利益が得られるものは、損失が生じる可能性が高く、安全性は低い」、逆に「安全性の高いものは、わずかな利益しか生じず、収益性が低い」。つまり、ハイリスクハイリターンとローリスクローリターンの関係です。

「高い利益が得られる」とは、ある金融商品を購入したときよりも、その金融商品の値が上向きに動き、そこで売却すれば利益が得られるということです。しかし、購入した金融商品の値が下向きに動き、そこで売却すれば損失が生じることになります。

資産運用における「リスク」とは、この値動きの振れ幅、それによって生じる収益の振れ幅をさします。資産運用におけるリスクとは「振れ幅」であって「危険」ではないのです。

3:リスクの許容度と分散

そこで大切になるのが「リスクの許容度」です。リスクの許容度とは、振れ幅がマイナスになったとき「どれくらいまでなら、受け入れることができるか」の度合いです。ごく単純な例を見てみましょう。仮にDさんに預貯金が300万円あったとします。そして、万一の場合の生活の備えとして200万円が必要としましょう。この場合、Dさんは100万円以上のマイナスは受け入れられません。つまり、Dさんのリスクの許容度は100万円ということになります。

しかし、資産運用においては「リスクの許容度が100万円だから、100万円の損を出してもいい」ということにはなりません。金融商品は、時間経過とともに、商品ごとに値が動きます。株式投資であれば、A株にはA株の値動きがあり、B株にはB株の値動きがあります。

A株を値動きの振れ幅が大きい株としてみましょう。高い収益が期待できる反面、安全性は低い株です。反対にB株は値動きの振れ幅が小さい株とします。安全性は高いものの、収益はあまり期待できない株です。

この場合、A株のみ100万円分購入するのは、たとえDさんのリスクの許容度が100万円としても賢明な資産運用とはいえません。A株が急落すれば、資産を大きく減らしてしまうことになります。そうしたことを考え、たとえばA株とB株をそれぞれ50万円分購入したらどうでしょう。

この場合、A株が急落しても、損失はA株のみ100万円分購入した場合の半分ですみますし、B株が上昇することで損失をより小さくすることも期待できます。あるいは、A株は30万円分、B株は70万円分購入するという運用の仕方も考えられます。これを「リスク分散」といいます。

4:リスクを分散する

資産運用で失敗しないためにはリスク分散が大切です。リスク分散には3つの方法があります。

一つは「種類の分散」です。上の例は、A株、B株というように株式という一つの種類の中でのリスク分散ですが、金融商品にはさまざまなものがあります。

種類の分散とは、国内外の株式、国内外の債券、また不動産(REIT)など、さまざまな種類に分散して投資することでリスクを抑えることをいいます。株式、債券、不動産(REIT)はそれぞれ異なった値動きをしますから、その値動きの違いによって全体のリスクを抑えることにつながるのです。

もう一つは「時間の分散」です。一度にすべての資金を投資するのではなく、時間をおき何回かに分けて投資するということです。金融商品の価格は時間とともに推移します。同じ商品が高くもなり安くもなります。購入時期を分散させることによって、一度にすべての資金を投資し「高値で買ってしまった」という失敗を防ぐことができます。

資産運用には「卵は一つのカゴに盛るな」ということわざがあります。たとえば5つの卵を1つのカゴに入れておくと、そのカゴを落としてしまえば5つの卵が全部割れてしまう可能性があります。しかし、いくつかのカゴに分けて入れておけば、カゴを1つ落としても、すべての卵が割れるということにはならない、という教えです。

ただ、「種類の分散」は、これから資産運用を始めようとする人にとって簡単ではありません。

そうした際、考えたいのが投資信託です。投資信託は分散投資の考え方から生まれ、たとえば国内株式、外国株式、国内債券、外国債券を組み合わせるなど、あらかじめ種類の分散が図られた商品があります。

5:資産運用は長期&複利で

最後に資産運用を始める際、ぜひ考えておきたいのが「長期投資」と「複利効果」です。金融庁がすすめるNISAの「資産運用シミュレーション」を使って、投資の短期と長期を比較してみましょう。

毎月の積立金額2万円、想定利回り(年率)5%、積立期間30年という条件でシミュレーションすると、元本720万円に対し最終積立金額は約1665万円。運用収益は約945万円ということになります。10年の場合は、元本240万円に対し最終積立金額は約311万円。運用収益約71万円です。

これは計算上のことですが、長期になるほど複利効果は大きくなるのです。

まとめ

資産運用の失敗事例、失敗を回避し成功するためのコツを見てきました。資産運用においては、運用の目的・期限・ゴールを明確すること、さらに自分のリスク許容度を確認し、リスク分散をはかること。そして、運用を長いスパンで考えることが大切です。こうしたことをふまえ、そのうえで「リスクを取って投資する」のが資産運用の本来のあり方と言えるでしょう。