【第55話】管理会社への初回訪問で何を話す?3分で伝える地域メンバーの営業トーク

「散歩へ出た親が、いつもの時間になっても帰ってこない」
「以前住んでいた家へ向かったかもしれない」
認知症になると、よく知っている道でも、自分がいる場所や帰り道が分からなくなることがあります。
特に暑い日や寒い日、夜間の一人歩きは命に関わります。外出を無理に禁止するのではなく、普段から次の7つを準備しておきましょう。
■1.最近の写真を撮っておく
髪形や体形が分かる、正面と全身の写真を用意します。
古い写真では捜す際の手掛かりになりにくいため、季節ごとに撮り直しましょう。当日の服装も、日頃から確認する習慣をつけます。
■2.連絡先を身につけてもらう
名前や家族の電話番号を書いたカードを、財布やバッグへ入れておきます。
衣服や靴への記名、自治体が配布する見守りシールなども役立ちます。ただし、住所などの個人情報が外から丸見えにならないよう注意してください。
■3.よく行く場所を家族で確認する
認知症の方は、現在ではなく、昔の記憶を頼りに移動することがあります。
・以前住んでいた家
・昔の勤務先
・よく利用する店
・近所の公園
・いつもの散歩道
これらの場所を、家族で地図にまとめておきましょう。
■4.位置情報が分かる機器を検討する
小型の位置情報端末や、居場所を確認できる携帯電話を利用する方法があります。
本人へ説明せず、無理に持たせるのは望ましくありません。「安全に散歩を続けるため」と目的を伝え、本人の気持ちにも配慮しましょう。
■5.地域の人へ協力をお願いする
近所の方、民生委員、管理会社などへ、必要な範囲で事情を伝えておくと、異変へ早く気づけることがあります。
地域包括支援センターへ相談し、自治体の見守り・SOSネットワークへ登録できるかも確認しましょう。
■6.外出の変化を早く知る
玄関の開閉を家族へ知らせる機器などを使えば、一人で外出したことへ早く気づけます。
ただし、玄関を外から施錠して閉じ込める方法は、火災や急病時に逃げられない危険があります。本人の自由と安全の両方を考えることが大切です。
■7.見つからないときは、すぐに110番
家や近所を捜しても見つからない場合は、ためらわず110番してください。「もう少し待とう」という時間が、発見を遅らせることがあります。
警察へは、
・氏名と年齢
・最近の写真
・最後に確認した時間と場所
・当日の服装や持ち物
・よく行く場所
・持病や必要な薬
・自分の名前を言えるか
を伝えます。
警察庁は、認知症またはその疑いによる行方不明者について、生命や身体に危険が生じるおそれを踏まえ、迅速に発見活動を行うよう示しています。
■「もしもの後」だけでなく「今の備え」を
全花連安心サービスは、万が一の際に、保険の確認、残された家財への対応、特殊清掃、特許技術「花輪式完全消臭」、退去手続きなどを整理する仕組みです。
しかし、何より大切なのは、元気なうちから医療、介護、見守り、緊急連絡先をつないでおくことです。
行方不明は、家族だけの注意で完全に防げるものではありません。
本人を責めず、「散歩を続けながら安全を守る方法」を家族と地域で考えていきましょう。
参考:警察庁「認知症に係る行方不明者発見活動について」
参考:厚生労働省「見守り・SOS体制づくり 基本パッケージ・ガイド」
【次回・第78話】
「認知症の親が『財布を盗られた』と訴える!強く否定する前に知りたい5つの対応」
何度説明しても「家族が盗んだ」と疑われると、介護する側も心が疲れてしまいます。言い争いを避けながら一緒に探す方法と、金銭トラブルを防ぐ備えを分かりやすくお伝えします。


