【実録】安さで選んだ特殊清掃――「臭いが全く取れていない」と後悔したご依頼者様

「3社から見積もりを取ったら、金額が大きく違った。どこへ頼めばよいのだろう」
特殊清掃では、このような相談がよくあります。
同じ部屋を見ているのに金額が違う理由は、業者によって作業範囲や消臭方法、作業後の対応が異なるためです。
一番安いという理由だけで決める前に、次の5つを比べてください。
■1.見積金額に含まれる作業
最初に、何が見積金額へ含まれているかを確認します。
・残置物の撤去
・汚染部分の特殊清掃
・室内全体の清掃
・消臭作業
・床や壁の解体
・修繕や原状回復
これらが全部含まれているとは限りません。
安いと思って依頼したら、「消臭は別料金」「家財の処分は含まれない」と追加請求されることもあります。
同じ作業項目にそろえて比較することが大切です。
■2.臭いを消す方法
消臭と書かれていても、作業内容は業者ごとに違います。
芳香剤のような香りで隠す方法、機械を動かすだけの方法、臭いの原因を取り除いてから消臭する方法などがあります。
「何を使うか」だけでなく、
・臭いの原因をどのように調べるのか
・床や壁の内部まで確認するのか
・作業後にどうやって臭いを確認するのか
を質問しましょう。
全花連の「花輪式完全消臭」では、臭いを別の香りで隠すのではなく、原因を調べて分解します。
■3.家財や廃棄物の扱い
残された家財を誰が、どのように運び出すのかも重要です。
通帳、印鑑、写真、貴金属、契約書など、残す物の確認方法を聞いてください。
家財は相続に関係するため、依頼者の許可があっても、相続の手続きが整う前に処分できない場合があります。
また、廃棄物を適切な方法で処理する体制があるかも確認しましょう。
■4.追加料金とキャンセル条件
「作業を始めてみなければ分からない」と説明される場合は、追加費用が発生する条件を確認します。
追加作業を始める前に連絡があるか、追加見積書が出るか、上限金額を決められるかを聞きましょう。
契約後のキャンセル料や支払時期も、書面で確認してください。
国民生活センターも、遺品整理を依頼する際には複数社から見積もりを取り、具体的な作業内容、料金、支払方法、解約料などを確認するよう案内しています。
■5.作業後の保証と書類
作業直後は臭いが消えたように感じても、気温や湿度が上がると臭いが戻ることがあります。
その場合に、誰が、いつまで、どの範囲を対応するのか確認しましょう。
あわせて、
・作業前後の写真
・作業報告書
・保険提出用の見積書と請求書
・消臭作業が完了したことを示す書類
が発行されるかも比べてください。
全花連では、作業後に「特殊清掃完全消臭証明書」を発行しています。また、施工した加盟企業に万が一のことがあった場合にも、全花連本部が臭い戻りへの対応を引き継ぐ仕組みを整えています。
■安さではなく、部屋を戻せるかで選ぶ
特殊清掃の目的は、荷物を運び出して見た目をきれいにすることだけではありません。
臭いの原因を取り除き、次の方が安心して暮らせる部屋へ戻すことが大切です。
全花連安心サービスでは、万が一の際に全花連が窓口となり、保険確認、残置物への対応、特殊清掃、完全消臭、退去手続きを一貫して進めます。
相見積もりでは、合計金額の横に、
「作業範囲」「消臭方法」「追加料金」「必要書類」「保証」
を書き出して比べてみてください。
最も安い見積書ではなく、最も説明が分かりやすく、作業後まで責任を持つ業者を選ぶことが後悔を防ぎます。
参考:国民生活センター「遺品整理を頼むときは、事業者選びは慎重に」
【次回・第48話】
「特殊清掃後に臭いが戻るのはなぜ?雨の日や暑い日に分かる3つの原因」
作業直後には気づかなかった臭いが、気温や湿度の変化で再び感じられる理由と、再募集前にできる確認方法を分かりやすくお伝えします。


