人は会わない誰かが必ずいるのを認めているのが中医学
青森でも、少しずつ春らしい日が増えてきましたね。
雪解けが進み、日差しがやわらかくなると、気持ちまで少し明るくなる方も多いと思います。
その一方で、この時期になると
「なんとなくだるい」
「朝から体が重い」
「顔や足がむくみやすい」
「冬の間に増えた体重が戻らない」
「イライラしやすい」
このようなお悩みが増えてきます。
実は春は、見た目よりもずっと、体調が揺れやすい季節です。
気持ちは前向きになりやすいのに、体がついてこない。そんな違和感を覚える方も少なくありません。
今回は、春に起こりやすい「だるさ」「むくみ」「春太り」などの不調について、漢方の視点も交えながら、わかりやすくお話しします。
春を軽やかに過ごしたい方、体質から整えたい方の参考になればうれしいです。
春になると不調が出やすいのはなぜ?
春は、暖かくて気持ちのよい季節という印象があります。
ところが実際には、体にとっては変化の多い季節です。
冬の間は、寒さから身を守るために、私たちの体は自然と「ため込む」方向に傾きやすくなります。
外に出る機会が減り、体を動かす量も少なくなりがちです。食事も温かくて重ためのものが増えやすく、甘いものがほしくなる方も多いでしょう。
そこへ春になって、急に気温が上がったり下がったりすると、体はその変化についていこうとして、かなりエネルギーを使います。
さらに、生活環境の変化、寒暖差、花粉、睡眠の乱れなども重なり、自律神経が乱れやすくなります。
このため春は、次のような不調が出やすくなります。
•朝から体が重い
•眠気が抜けない
•気分が不安定になる
•食欲に波が出る
•むくみやすい
•便通が乱れやすい
•痩せにくく感じる
「春だから元気になるはず」と思っていたのに、実際は不調が増える。
それは珍しいことではありません。春は、心も体も揺れやすい季節なのです。
冬の間にため込んだものが、春に表れやすくなります
春の不調は、急に始まったように見えても、実は冬の積み重ねが関係していることがよくあります。
たとえば冬の間に、
•歩く量が減っていた
•甘いものや炭水化物が増えていた
•夜更かし気味だった
•冷えやむくみをそのままにしていた
•ストレスがたまっていた
こうしたことが続いていると、春になったときに、体の重さや不調として表に出てきやすくなります。
「最近急に太った気がする」
「春になったのにスッキリしない」
そう感じる方も多いのですが、実際には冬からの流れが続いているだけ、ということも少なくありません。
特に青森のように冬の寒さが厳しい地域では、どうしても運動不足になりやすく、体が縮こまりやすくなります。
その影響が春先に出やすいのは、ある意味とても自然なことです。
漢方では、春は「巡り」が大切な季節と考えます
漢方では、春は「のびやかに巡ること」が大切な季節と考えます。
植物が芽吹き、自然界が動き始めるように、人の体も本来はのびのびと動きやすくなる時期です。
ところが、この「巡り」がうまくいかないと、春特有の不調が出やすくなります。
漢方では、春は特に「肝(かん)」の働きと関係が深いと考えます
ここでいう「肝」は、現代医学の肝臓そのものだけを指すのではなく、気持ちの安定や気・血の巡り、自律神経のような働きとも深く関わるものとして捉えます。
この働きが乱れると、
•イライラする
•気分が落ち着かない
•ため息が出る
•胸やお腹が張る感じがする
•眠りが浅い
•生理前に不調が強くなる
このような状態が出やすくなります。
春に「なんとなく落ち着かない」「心も体もスッキリしない」と感じる方は、気の巡りがうまくいっていないのかもしれません。
春の「だるさ」「むくみ」「春太り」はつながっていることが
不調というと、それぞれ別の問題に見えるかもしれません。
でも実際には、春のだるさ、むくみ、痩せにくさは、ばらばらではなく、つながっていることが多いです。
たとえば、巡りが悪くなると体が重く感じやすくなります。
体が重いと動くのがおっくうになります。
動かなくなると代謝も落ちやすくなります。
代謝が落ちると、さらにむくみやすく、痩せにくくなります。
また、ストレスや自律神経の乱れがあると、甘いものがほしくなったり、過食しやすくなったりもします。
睡眠の質が下がると、疲れがとれず、ますます動けなくなることもあります。
つまり、春の不調は「気合いが足りないから」ではありません。
体の巡りやバランスが崩れていることで、いくつもの不調が重なっていることがあるのです。
春のデトックスは、無理に出すことではありません
最近は「デトックス」という言葉をよく見かけます。
響きとしては魅力的ですが、強い制限や極端な方法をイメージしてしまう方もいるかもしれません。
けれど、漢方的に大切なのは、無理やり出すことではありません。
体が自然に流れやすくなるように整えることのほうが大切です。
春のデトックスで意識したいのは、たとえば次のようなことです。
•便通を整える
•睡眠の質を上げる
•食事のリズムを整える
•体を冷やしすぎない
•少しずつ動いて巡りをよくする
•ストレスをため込みすぎない
こうした基本が整ってくると、体は少しずつ「ため込みにくい状態」に近づいていきます。
急激に体重を落とすことよりも、まずは重だるさやむくみがやわらぎ、気分が安定し、体が軽く感じられることが大切です。
その積み重ねが、結果としてダイエットにもつながっていきます。
春に痩せにくい方は、「食べすぎ」だけが原因ではないことも
「そんなに食べていないのに痩せない」
そう感じて悩んでいる女性は、とても多いです。
もちろん食事の内容は大切ですが、痩せにくさの原因はそれだけではありません。
たとえば、
•冬から続く運動不足
•むくみ
•便秘
•冷え
•睡眠不足
•ストレス
•自律神経の乱れ
こうしたものが重なると、食べる量だけを減らしても、なかなか体が変わらないことがあります。
特に女性は、冷えやホルモンバランスの影響も受けやすいため、「減らせば痩せる」という単純な話ではないことも少なくありません。
頑張っているのに結果が出ないと、自分を責めてしまう方もいます。
でも、本当に必要なのは、我慢を増やすことではなく、自分の体の状態をきちんと見直すことかもしれません。
春の不調をやわらげるために、今日からできること
春の不調は、毎日の小さな習慣を見直すことで、少しずつやわらいでいくことがあります。
どれも難しいことではありません。無理なくできることから取り入れてみてください。
朝の光を浴びる
朝起きたら、まずカーテンを開けて外の光を浴びましょう。
朝の光は、体内時計を整え、自律神経のリズムを整える助けになります。
春は眠気が強くなりやすい時期ですが、朝の光をしっかり浴びることで、日中のだるさがやわらぎやすくなります。
朝に温かいものをとる
白湯、お茶、みそ汁など、温かいものを朝に少し口にするだけでも、体が動きやすくなります。
胃腸が冷えている方や、朝から食欲が出にくい方にもおすすめです。
甘いものや脂っこいものを続けすぎない
春はストレスや疲れから、甘いものがほしくなることがあります。
それ自体は悪いことではありませんが、毎日続いている場合は少し見直してみると、体が軽くなりやすいです。
「ゼロにする」ではなく、「少し減らしてみる」くらいが続けやすいです。
軽く体を動かす
激しい運動でなくて大丈夫です。
少し歩く、肩を回す、深呼吸する、ストレッチをする。これだけでも巡りには違いが出ます。
春は、止まっていたものを少しずつ動かすことが大切です。
無理に追い込むより、やさしく体を起こしてあげる感覚のほうが合っています。
睡眠を大切にする
春の不調は、自律神経の乱れと深く関係します。
そのため、睡眠の質を整えることはとても大切です。
夜更かしが続いている方は、まずは寝る時間を少しだけ早めてみるのもよいでしょう。
眠る直前までスマホを見る習慣も、見直せると理想的です。
同じ春の不調でも、体質によって整え方は変わります
ここがとても大切なポイントです。
同じ「むくみ」「だるさ」「痩せにくい」という悩みでも、その背景は人によって違います。
たとえば、
むくみが強い方
余分な水分をため込みやすく、水分代謝が乱れていることがあります。
体が重く、足や顔がはれぼったく感じやすい方です。
イライラやストレスが強い方
気の巡りが滞りやすく、食欲に波が出たり、気分が不安定になりやすいタイプです。
冷えが強い方
春になっても体の中はまだ冷えていて、代謝が上がりにくいことがあります。
食事を減らしすぎると、かえって体調を崩しやすいこともあります。
便通が乱れやすい方
出す力が弱くなっていて、体が重く感じやすいタイプです。
お腹の張りや肌荒れを伴うこともあります。
このように、同じ春太りでも、整え方は一つではありません。
だからこそ、「みんなに同じ方法」を当てはめるのではなく、自分の体質を知ることがとても大切なのです。
漢方相談では、体重だけでなく「今の体の状態」を見ていきます
ダイエットというと、どうしても体重計の数字に目が向きがちです。
けれど本当は、数字の前に見ておきたいことがたくさんあります。
•むくみはあるか
•冷えはあるか
•便通はどうか
•食欲に波はないか
•眠れているか
•イライラしやすくないか
•疲れが抜けない状態ではないか
こうしたものを見ていくと、痩せにくさの背景が見えてくることがあります。
漢方相談のよいところは、体重だけを追いかけるのではなく、その方の体質や生活の流れまで含めて考えられることです。
「なぜ今つらいのか」
「なぜ痩せにくいのか」
そこを一緒に見直していくことで、無理の少ない方法を選びやすくなります。
春は、無理に頑張るより「軽やかに整える」季節です
春になると、「何か始めなければ」と思う方は多いです。
それ自体はとても自然な気持ちです。
ただ、春は勢いだけで頑張りすぎると、かえって疲れてしまいやすい季節でもあります。
だからこそ、春は「追い込む」のではなく、「整える」ことを意識してみてください。
体の重さが少し軽くなる。
朝の目覚めが少しよくなる。
むくみが少し楽になる。
気持ちが少し落ち着く。
こうした小さな変化を重ねていくことが、春を心地よく過ごす近道です。
冬の間にため込んだものを、急いで何とかしようとしなくても大丈夫です。
今の自分の体に合った方法で、少しずつ整えていけば、春の過ごし方は変わってきます。
ひとりで悩まず、自分に合う整え方を見つけていきましょう
「毎年春になると不調が出る」
「だるさもむくみもあって、何から始めればいいかわからない」
「痩せたいのに、思うようにいかない」
そんな方は、ひとりで頑張りすぎなくても大丈夫です。
春の不調も、痩せにくさも、体質や今の状態によって整え方が変わります。
だからこそ、自分に合った方法を知ることが大切です。
くすりの厚生会では、お一人おひとりのお悩みや体質に合わせて、春の不調やダイエットのご相談をお受けしています。
無理な方法ではなく、日々の生活の中で続けやすい整え方を、一緒に考えていくことを大切にしています。
春を少しでも軽やかに過ごしたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。
体も心も、春らしくやわらかく整えていきましょう。



