人口を減少させるという地域計画モデルは可能か?
立競技場問題がまだまだ揺れています.
まちづくりに関係している立場からすると,現在あれだけの空地が確保されているのだから,都心のオープンスペースとして確保し,「ここに国立競技場があった」という碑を建てるというのが良いのだけど・・・と思ったりします.
さすがにそんなことは首都東京としては認められないでしょうから,あくまでも地方地域計画家のひとりごとですが・・・.
今回莫大な建設費が問題となっていますが,やはり「国立競技場」なのですから「競技場」としてつくることにこだわることが大切ではないでしょうか.そうすれば1/5ぐらいの予算で建設が可能になるはずです.
コンサートやイベントなどを開催しようとすると,どうしても設備などの対策費用が掛かることになります.もともとの建設費を適正な費用に抑える事ができればコンサートやイベントなどを行わなくても運営はかなり健全なところに落ちつくのです.
東京には数多くのコンサートやイベントを行なうことができる会場が既に整備されています.今ある施設をより充実させることに予算を回すほうが文化的にも理想でしょう.
8万人だの,10万人だのといったようなコンサートやイベントは十分な空間のある地方に回し,地方の活性化に活用するほうがずっと国民のためになります.
国際競技が可能で,コンサートも可能で,イベントも可能・・・という施設は多目的施設としてユーティリティーが高いという考えはもう古典的な公共施設の考え方であって,これからは高度な設備を整えた専門施設を集中的に投資するというのが公共施設の役割になってきていると言えます.