コラム
“リノベーション”というまち再生 スイス・チューリヒの事例
2012年11月1日 公開 / 2016年12月13日更新
リノベーションという言葉をお聞きになった事があるでしょうか?
古い建物を新しい状態に戻すことではなく、建物に新たな付加価値を与えて再生すると言った意味合いで使われています。リフォームとの明確な定義の違いはないですが、一般に大規模な設備更新や間取り変更などを伴うものをリノベーションと呼んでいます。
写真はスイスのチューリッヒ中心部シウバス通りに面した元工場です。この工場の外観や構造だけを残して全く違ったものに改装しているのです。
まずは劇場が作られています。写真は開園までの間しばし時間を過ごすためのバーエリアとなっています。上演がある時は、劇場が開園されるまでここで軽く飲んで時間を過ごす空間となっています。
その横にあるレストランは大変人気のある高級レストランです。ガラスで囲まれているのはデザインということもありますが、実は上からまだ油などが落ちてくる可能性があるということで、そのシールドの役目も果たしているのです。
工場と言う大空間をそのままにして、外壁部にレストランなどの商業施設やオフィスが新たに整備されていて、空間内部はイベントなどで使う事ができるようになっています。
日本の場合は、工場を一旦解体して大規模商業施設などに開発する場合がほとんどですが、地域によっては地域の人たちにそこにあった産業を伝える意味も含めてリノベーションという再開発をするという選択肢もあるのです。
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