「考え続ける子」を育てる。「速い」の価値が揺らぐ時代で〜AI時代に本当に伸ばしたい力〜
お子さんが宿題をしているとき、
「これ、答え何?」
「どうやってやるの?」
と聞かれたことはありませんか。
「もう少し自分で考えてみたら?」と言っても、
「わからないから聞いてるの!」
と言われてしまう。
そんなやり取りをしたことがあるご家庭も多いのではないでしょうか。
何度も続くと、
「すぐ人に聞く癖がついているのかな」
「このままで、自分で考えられるようになるのかな」
と、少し心配になることもあるかもしれません。
でも、これは子どもだけの話ではありません。
私たち大人も、わからないことがあればすぐに検索します。最近ではAIに聞けば、知りたいことを整理して、かなりわかりやすく説明してくれます。
私自身も、その便利さを日々実感しています。
つまり今は、子どもも大人も「答えをすぐにもらえる」ことに慣れやすい時代なのです。
もちろん、わからないことを調べたり、人に聞いたりすることは悪いことではありません。
以前のコラムでもお伝えしましたが、「わからない」と言えることも大切な力です。
では、何を気にしたらよいのでしょうか。
大切なのは、私は「答えを聞くこと」よりも、「答えを知ったところで終わってしまわないこと」だと思っています。
たとえば
・算数の問題で、解き方を教えてもらった。
・AIに聞いて、わかりやすい説明が返ってきた。
ということがあったとして、
「ラッキー、悩まなくて済んだ」
「そうなんだー」
と終わることもできます。
一方で、
「どうしてこの解き方になるんだろう」
「別の方法でもできないかな」
「条件が変わったらどうなるんだろう」
と、もう一歩考えることもできます。
この「もう一歩」が、これからますます大切になっていきます。
AIがさまざまな問いに答えてくれるようになったからこそ、「正解を知っていること」だけではなく、その答えを使ってさらに考える力が必要になるからです。
学校でも、先生が子どもの質問にすぐ答えず、
「あなたはどう思う?」
「どこまでわかった?」
「何を調べたらわかりそう?」
と問い返すことがあります。
子どもからすれば、
「先生、答えを教えてよ」
と思うかもしれません。
でも、その少し不便な時間に、自分で考える経験が生まれます。
これは家庭でも同じです。
とはいえ、お子さんに「答えを教えて」と言われるたびに、親がじっくり付き合わなければならないわけではありません。
疲れている日もありますし、時間がない日もあります。
いつも「自分で考えなさい」と突き放す必要もありません。
ただ、ときどき、
「あなたはどう思う?」
「どこまでならわかる?」
「答えを聞いたあと、どうしてそうなるか説明できそう?」
と聞いて、少しだけ待ってみる。
それだけでも、子どもが自分で考える時間をつくることができます。
すぐに答えが手に入る時代だからこそ、答えにたどり着くことだけが学びではありません。
答えを受け取ったあとに、
「なぜ?」
「本当に?」
「それなら、次は?」
と考えられること。
これからの子どもたちに育てたいのは、正解をたくさん知っている力だけではなく、「正解を出発点にして、さらに考え続けられる力」なのだと思います。
「AIをどこまで使わせていいのだろう」
「便利なものに頼ると、考えなくなってしまわないだろうか」
そんな迷いを持つ保護者の方も少なくありません。
ハイパーブレインでは、AIやICTを単に「使う・使わない」で考えるのではなく、子どもの学びや成長につなげるにはどうすればよいのか、保護者の皆様や学校関係者の方と一緒に考える機会をいただいています。
PTA研修や保護者会など、小規模な場でもお話ししています。
「うちの学校や家庭では、どう考えたらいい?」という段階でも構いません。ご関心がありましたら、お気軽にお問い合わせください。


