「できる子」の定義が変わるとき 〜AI時代に問い直したい「優秀さ」〜
「最近の子どもは、すぐAIに聞く。」
そんな声を耳にすることがあります。皆様のお子さんはいかがですか。
わからないことがあれば、すぐにスマートフォンやタブレットで調べる。AIで要約された検索結果が表示され、直接AIに聞けば、それらしい答えも出てくる。
宿題をしていると思ったら、AIの答えをそのまま写しているように見える。
「それ、ちゃんと考えたの?」と言いたくなる場面もあるかもしれません。
便利になったということで、「自分で考える時間が減っていないか」と不安に感じる保護者の方もいらっしゃると思います。
では、「調べること」は、「考えないこと」なのでしょうか。
私は、「調べること」自体はとても大切なことだと思っています。わからないことがわかるようになる。とても知的な活動です。
ただ、ご不安に感じるのは、その後のことではないでしょうか。
たとえば、何かを検索して答えが出てきたとき、
「なるほど」で終わるのか、
「本当にそうなのか」「他の考え方はないのか」と立ち止まるのか。
そこに大きな違いがあります。
実際、学校現場でも、「調べ学習」が増えたことで、新しい課題も見えてきました。
私が子どもだった時に比べて、情報は飛躍的にたくさん集められるようになりました。
でも、それを比較したり、整理したり、自分の考えにつなげたりすることが難しい時代になっています。
つまり、「調べた」と「考えた」が、必ずしも一致しないのです。
だから保護者の方が、
「便利だけれど、このままでいいのかな」
と感じるのは、とても自然なことです。
大人でも迷うのですから、子どもが最初から上手に使いこなせなくても当然です。
インターネットには、多くの情報があります。
AIも、とても自然な文章を返してくれます。
だからこそ、
「書いてあるから正しい」
「AIが言っているから正しい」
と思い込んでしまいやすい時代でもあります。
実は、学校でも今、この力を育てることが大切にされています。
情報を集めるだけではなく、
「どの情報を信頼するのか」
「なぜそう考えるのか」
「自分はどう思うのか」
を考える力です。
そのため最近の授業では、同じテーマについて複数の意見を比べたり、友達と考えを共有したり、「なぜそう思ったのか」を説明したりする活動が増えています。
これは、単に「答えを当てる」「正解を見つける」ためではありません。
情報を受け取ったときに、一度立ち止まり、自分の頭で考える習慣を育てるためです。
AI時代だからこそ、調べる力に加えて、
「立ち止まって考える力」
が大切になっています。
ご家庭でも、少し声のかけ方を変えてみることができます。
「AIは何と言っていたの?」
だけで終わらせずに、
「それを読んで、あなたはどう思った?」
「ほかの考え方もありそう?」
「どこまでが事実で、どこからが意見かな?」
と声をかけてみる。
それだけでも、子どもは「答えを受け取るだけ」ではなく、「自分で考える」方向へ少しずつ向かっていきます。
とはいえ、AIやICTとの付き合い方に、ひとつの正解があるわけではありません。
ご家庭だけで考えようとすると、かえって不安が大きくなることもあります。
ハイパーブレインでは、こうしたAI時代の学びやICT活用について、保護者の皆様や学校関係者の方向けにお話しする機会をいただいております。
PTA研修や保護者会など、小規模な場でも対応可能です。
ご家庭だけで抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。


