「間違えたくない」と挑戦しない子に、大人ができること

大江香織

大江香織

テーマ:デジタル・シティズンシップ

お子さんが宿題や新しいことに取り組むとき、

「間違えたら嫌だから、やらない」
「できないから、やめておく」

と言ったことはありませんか。

答えがわかっていそうなのに、授業で手を挙げない。
習い事でも、一度うまくいかないと「もうやりたくない」と言う。

そんな姿を見ると、

「失敗を怖がりすぎているのでは」
「このままで大丈夫なのだろうか」

と心配になる保護者の方もいらっしゃると思います。

けれども、挑戦しないからといって、必ずしも意欲がないわけではありません。

本当はやってみたい。
答えも考えている。
それでも、「間違えたら恥ずかしい」「できなかったらがっかりされる」という不安が、子どもを止めていることがあります。

学校でも、同じような姿が見られます。

先生の質問に対する考えはあるのに、手を挙げられない。
グループ活動でも、自分の意見を言えない。

子どもの中では、「正しいかどうか」が気になりすぎて、一歩を踏み出せなくなっているのです。

私たち大人も、最初から何でもできたわけではありません。

自転車に乗るときも、料理や仕事を覚えるときも、失敗を重ねながら少しずつできるようになってきました。

子どもも同じです。

新しいことを学ぶときには、わからないことがあります。
勘違いすることも、思うようにできないこともあります。

その経験を通して、

「どこが難しかったのか」
「次はどうすればよいのか」

を考えることが、学びにつながります。

ところが、「間違えてはいけない」という気持ちが強くなると、子どもは自信のあることしかやらなくなります。

できる問題だけを選ぶ。
正解が確実なときだけ発言する。
少し難しいと、始める前に諦める。

これでは、失敗する機会だけでなく、できるようになる機会まで失われてしまいます。

そのため学校では、「失敗できる教室」をつくることが大切にされています。

間違った答えを笑わない。
すぐに正解だけを教えない。
考えた過程にも目を向ける。

「間違えても、そこから考え直せばいい」
「一度でできなくても、もう一度やってみればいい」

そう思える安心感が、子どもの挑戦を支えます。

家庭でも、同じような関わりができます。

お子さんが失敗したとき、つい、

「なんでできなかったの?」
「前にも教えたでしょう」

と言いたくなることもあるでしょう。

忙しい毎日の中では、そうした言葉が出てしまうのも無理のないことです。それだけで、保護者の接し方が間違っているということではありません。

ただ、少し余裕があるときには、こんなふうに聞いてみてください。

「どこが難しかった?」
「やってみて、どこまではわかった?」
「次はどうしてみようか?」

失敗した結果だけではなく、その途中に目を向ける声かけです。

すぐにお子さんの反応が変わらないこともあります。それでも、責められずに話を聞いてもらえた経験が積み重なると、「失敗しても、もう一度やっていい」という安心感が少しずつ育っていきます。

これからの時代に必要なのは、一度も失敗しない子ではありません。

失敗したときに立ち止まり、考え直し、もう一度やってみようと思える子です。

そして、その力は、学校だけでも家庭だけでも育てることはできません。子どもの姿を見ながら、周囲の大人が同じ方向で支えていくことが大切です。

ハイパーブレインでは、子どもが安心して挑戦できる環境づくりや、学校・家庭での関わり方、教育現場におけるICT活用についてお伝えしています。

「子どもへの声のかけ方を考えたい」
「保護者と学校で共通理解を持ちたい」

といったテーマで、PTA研修や保護者会などの小規模な場にも対応しています。子どもたちの様子について気になることがありましたら、まずは現在のお悩みをお聞かせください。

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大江香織
専門家

大江香織(教育情報化コーディネータ)

株式会社ハイパーブレイン

教育用AIチャットボットや、教育委員会と学校の情報共有をスムーズにするダッシュボードなどのICTツール開発。教師本来の業務である授業の充実や子どもとの触れ合いに専念できるようサポートします。

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