では、学校は何を教える場所になるのか 〜「正解」から「問い」へ変わる教室〜
お子さんと意見が食い違ったことはありませんか。
「先に宿題をやりなさい」
「あとでやる」
「今やった方がいいでしょう」
「大丈夫だから」
そんなやり取りをしたことがあるご家庭は多いのではないでしょうか。
保護者からすると、ただ宿題をさせたいだけではありません。
「このままで大丈夫なのかな」
「毎回言わないと動けない子になってしまうのでは」
「あとで困るのは本人なのに」
そんな心配があるからこそ、つい口を出してしまうことがあります。
一方で、子どもには子どもの言い分があります。
「ちゃんと考えていたのに」
「今やろうと思っていたのに」
「言われたから、やる気がなくなった」
大人から見るとわがままに見えることでも、子どもの中ではその子なりの理由があるのかもしれません。
このとき、どちらかが間違っているのでしょうか。
もちろん、危険なことや人を傷つけることについては、はっきり伝えなければならない場面があります。
ただ、多くの場合は、「どちらが正しいか」ではなく、「見ているものが違う」だけなのかもしれません。
親は、これまでの経験から先を見ています。
子どもは、今の気持ちや目の前の状況を見ています。
だから、意見が違うのです。
実は、このようなすれ違いは、今の学校で大切にされている「対話」とも深くつながっています。
以前の授業では、先生が正解を説明し、子どもたちが覚えることが中心でした。
保護者の方の中にも、授業といえばそのようなイメージを持っている方が多いかもしれません。
しかし今の学校では、一つのテーマについて、
「なぜそう思ったのか」
「ほかの考え方はないのか」
「友達の意見を聞いて、自分の考えは変わったか」
を話し合う場面が増えています。
これは、ただ発表が上手になるためではありません。
自分とは違う考え方に出会うためです。
同じ文章を読んでも、心に残るところは人によって違います。
同じ資料を見ても、気付くことは一人ひとり違います。
その違いに触れることで、
「そんな考え方もあるのか」
「自分はこう思っていたけれど、たしかにそうかもしれない」
という学びが生まれます。
大人になってからも同じです。
職場でも、地域でも、家庭でも、自分と同じ考えの人だけに囲まれて生きていくことはできません。
だから学校では、意見が違う人を言い負かすことではなく、
- 相手の話を聞くこと
- 自分の考えを言葉にすること
- 必要に応じて考えを見直すこと
を大切にしています。
AIが答えを出してくれる時代になりました。
調べれば、すぐに答えらしいものは見つかります。
けれども、自分とは違う考え方を受け止めたり、相手に伝わるように話したりすることは、今でも簡単ではありません。
だからこそ、学校では対話を大切にしているのです。
ご家庭でお子さんと意見が違ったとき、すぐに正そうとする前に、
「どうしてそう思ったの?」
と聞いてみるだけで、会話の流れが少し変わることがあります。
もちろん、それだけですべてがうまくいくわけではありません。
忙しい毎日の中で、いつも落ち着いて話を聞くのは難しいものです。
それでも、子どもの考えを知ろうとする時間は、学校が育てようとしている力とつながっています。
対話する力は、授業の中だけでなく、家庭の中でも少しずつ育っていくのだと思います。
ハイパーブレインでは、今の学校で大切にされている学びや、AI・ICT時代に子どもたちに必要とされる力について、保護者の方にもわかりやすくお伝えしています。
PTA研修や保護者会など、小規模な場でも対応しております。
「今の教育の変化がよくわからない」
「家庭でどう受け止めればよいのか知りたい」
そんなときは、どうぞお気軽にご相談ください。


