学校で働く先生ではない大人について
「タブレットを使うようになってから、学力が下がったのではないか。」そんな不安の声を、保護者の方から聞くことがあります。
実際、
- 漢字を書く量が減った気がする
- すぐ検索して、自分で考えなくなったように見える
- 「勉強している風」だけれど、本当に理解できているのか分からない
こう感じる場面は、決して珍しくありません。
保護者の皆様が子どもの頃には、紙の教科書とノートが中心でした。
毎日タブレットを開いて学習する今の学校の姿に、戸惑いを感じるのも自然なことだと思います。
では、本当にタブレットを使うと学力は下がるのでしょうか。
私は、この問いには、まず整理が必要だと考えています。
実は、「タブレットを使ったから学力が上がる」「使ったから下がる」という単純な話ではありません。
そのような結果が既に出ているのなら、「タブレットをどんどん使おう」あるいは「絶対ダメ」になっているはずですね。
大切なのは、「何のために、どのように使ったか」です。
たとえば、
- ただ調べて終わる。
- ただ動画を見る。
- ただ穴埋め問題を解く。
これだけでは、紙を使っていても、タブレットを使っていても、学びの深まりにはつながりにくいでしょう。
一方で、
- 自分で調べたことを比較する。
- 友達と意見を共有する。
- 考えを書き直しながら深める。
こうした使い方ができると、学びが広がります。もちろん紙でも同じ効果なのですが、タブレットを使うとこれらがよりやりやすくなり、学びを広げる大きな力になります。
つまり、問題は「タブレットそのもの」ではなく、授業の設計や使い方なのです。
実際、学校現場でも、最初は「とりあえず使ってみよう」という段階がありました。
しかし今は、「この場面で使う意味はあるのか」「子どもたちは何を考えるのか」という視点で、授業を見直す動きが広がっています。
ICT支援員として訪問していると、ここ最近特に、先生方からのご質問内容の変化を感じます。
「ずっとタブレットを使ってまとめてきたけど、紙に手書きで書く部分がほしくなった」など、
タブレットにこだわらず、子どもたちに最善は何か、という観点での先生方のご質問にはいつも学ばせていただいています。
また、タブレットによって見えるようになった力もあります。
たとえば、
- 書くのが苦手だった子が、入力なら自分の考えを表現できる。
- 人前で発言するのが苦手だった子が、共有機能を使うことで意見を出せる。
- 何度も書き直しながら、自分の考えを整理できる。
こうした変化は、紙だけでは見えにくかった部分です。
もちろん、課題もあります。
集中力、使いすぎ、情報の信頼性。
だからこそ学校では、「先生の言うとおりに使わせる」ではなく、「どう使うかを学ぶ」ことが重要になっています。
タブレットは、魔法の道具ではありません。遊ぶためだけの道具でもありません。
子どもたちの可能性を広げる道具となり得るのです。
学力が上がるか下がるか。
その鍵を握っているのは、機械ではなく、それをどう学びにつなげるかを考える大人たちなのだと思います。
ハイパーブレインでは、こうしたICT活用や学校現場の変化について、保護者の皆様や学校関係者の方向けにお話しする機会をいただいております。「便利だけれど不安もある」そんな保護者の皆様の声を、学校現場でも多く耳にします。
- 家庭でどこまでルールを決めるべきか。
- 子どもにどう関わればよいのか。
「これで合っているのかな」と悩みながら向き合っている保護者の方も、少なくありません。
保護者の皆様と一緒に考える機会になればと思っています。
ハイパーブレインでは、PTA研修や保護者会など、小規模な場でも対応しております。ご関心がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。


