優れた人材で高度な「ものづくり」に応えます（1/3）

独自の教育システムで製造請負・派遣を高度化

　中巨摩郡昭和町のヒューコムエンジニアリングは、主に県内製造業への人材派遣や請負業務、コンサルティングを行っています。国内の製造業にとって、長引く不況で先が見えない状況の中、流動的な雇用にも対応できる人材サービスは欠かせない存在となっています。代表取締役の出井智将さんは「全国的に見ればわが社はまだまだ弱小企業ですが、人脈の多さでは負けません。またスタッフのレベルアップを欠かさず、質の高い『ものづくり』でメーカーが求めるアウトプットを提供しています」と話します。

　近年、メーカー側が求める技術レベルはより高度で専門的になっているといいます。同社は現場の多様なニーズに応えられるよう、独自の教育システム「ものづくりスクール」を実施していて、訓練用の機器を使って必要な技術を習得させるなど人材のスキルアップを図っています。これまでに、ある機械メーカーから受注した仕事が、経済産業省の報告書「モノ作りを支える製造請負・派遣の高度化に向けて」で優良事例として取り上げられたこともあります。

　一般的に派遣などの雇用形態は、メーカーにとって季節などで仕事量が変動してもその都度人材を確保できる利点があり、また労働者にとっても自分のライフスタイルに合わせて働けるメリットがあります。一方で不況が続くと仕事が減るなど景気の影響を受けやすい面があります。「専門性が高くない業務ほど、その傾向が強いです。これから業界で生き残っていくには、専門的な仕事にも対応でき、さらにメーカーから『この人でなければ駄目』と強く求められる優秀な人材を育てていくことが必要です。メーカーと固いパートナーシップを結ぶことができれば、景気の悪化で簡単に切られてしまうといったケースは少なくなると考えます」

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