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痩身はトータルで考えないといけません

木村哲治

木村哲治

テーマ:美容外科

皮下脂肪を減らす代表的な手段としては、①脂肪吸引、②脂肪溶解注射、③冷却脂肪分解、④高周波や超音波治療機器などがあるわけですが、全身あるいは気になる部分全部を①〜④のいずれかで解決しようとお考えの方が時々おられます。

これ、非常に危険だと思います。
すべての治療において広範囲になるほど相応のリスクが伴うことを肝に銘じなくてはいけません。

治療する医療機関側にも治療を受ける患者さん側にもしっかりとした管理体制が必要となる①の場合はまだわりと理解しやすいと思いますが、勘違いやすいのが②〜④です。手軽に受けれるがゆえに簡単に考えすぎてしまうのでしょうね。

当院で行なっている②も含めてこれらは分解・破壊された脂肪が自然に吸収、体外へ排出するのを待つ方法です。①のように物理的に体外へ除去する方法ではありません。破壊された(死滅した)細胞は言い換えれば壊死した組織です。

分解・吸収される過程には大なり小なり炎症を伴います。多量の壊死組織をかかえること自体望ましいことではありませんし、そこに炎症を伴うのであればなおさらです。

さらに、壊死組織のように血流のない組織は細菌の感染に対して弱いため、広範囲の閉鎖された環境の中でもし何らかのきっかけで細菌感染を起こしてしまうと極めて危険です。実際、海外では広範囲に脂肪溶解注射を受けた後に救急搬送された報告もあります。

何もこうした治療はすべて危険だということではありません。そこは誤解のないようお願いいたします。ただ、気軽に受けることができるとはいえ、効果のある治療であればこそ適切な限度を守ることも大切だと思います。そして、広範囲が気になる場合はメディカルダイエットなどで減量を図る事を先行させるべきだと思います。

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木村哲治
専門家

木村哲治(外科医)

カメイクリニック富山院

患者さんご自身の血小板と線維芽細胞成長因子を用いたPRPF治療は適応範囲も広く且つ自然な仕上がりとなるため積極的に行なっています。https://www.prpf.jp

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