日焼け止めのお話
まず「取れる」とは何ぞや?そこを考えてみましょう。
ラインが次第に浅くなってきたことを指すのか、それともある時急にラインが消えてもとに戻ることを指すのか・・・
個人的な経験で言うと糸の結び目がほどけたりすることはあまりありません。糸が切れてしまうようなことはもっとありません。しかし糸が深く埋まり込んで行くに従って表面に近い部分の引っかかりが弱くなることはあります。いわば二重の溝(ライン)を奥に引っ張り込んでいた手を緩めるようなイメージです。
この場合は時間が経つにつれてラインが浅くなってきますが糸が取れてしまったわけではありません。これは埋没法というものの宿命だと思います。
そこで、できるだけ色んな部分に引っかかるようにしたり、結び目をより奥へ深く埋込んだり、その他様々な工夫がなされるわけですが。。。
さてここで、埋没法の利点のひとつに糸を抜去すればリセットできるというのがありますよね。しかし実際には自分がした手術でさえ埋没してしまった細い糸を見つけるのは簡単ではありません。
取れにくくするほど当然取り出しにくくなるわけで、それを小さな穴からでは余計に困難になるため、結果的に少し切開する必要が出る場合もあります。
「取れやすい」埋没法がよいとは勿論思いませんが、「取り出しやすい」ことは重要なことだと思います。なので、埋没法において「取れにくい」を追求し過ぎると、もうそれは埋没法の利点を自ら殺してしまっているのではないか?と思うのです。