大事なこと
ひとくちに「ふくらはぎが太い」といっても2つのパターンがあると思います。
1つはつま先立ちした時に腓腹筋の力こぶがはっきり確認できる人で、いわばボウリングのピンのようなタイプです。
もう1つは足首までなんとなく全体が太い感じの人です。これはいわば長靴を履いたようなタイプと表現すればよいでしょうか。
いずれにせよ治療できる対象は皮下脂肪と腓腹筋だけです。それ以外には手をつけてはいけません。腓腹筋の下にあるヒラメ筋も触りません。
細くするというとまず脂肪吸引を思いつきますが、医師患者ともに苦労の割に大して変わらない印象があるので個人的には推奨できません。
次にボトックス注射がありますが、これは腓腹筋の力が衰えるので日常生活に不都合を感じる可能性があります。じつは以前に趣味でバレーボールをしている人で脚に力が入りにくくて困った症例の経験が私にはあるので、特にスポーツをしている人はしない方がよいと思います。
というわけで、現在はまず皮下脂肪をターゲットに治療を始めることが多くなりました。その際はHIFUと脂肪溶解注射を併用しています。ただ、注射もあまり多量を一度にしない方が安全だと考えていますので、月に1回のペースで大体3〜5回を目安に継続された方がよいと思います。もちろん決して強制ではありませんよ。こうしたことを優先しておいて、「さらに」という方へは厳選したうえでボトックス注射を併用します。