コラム
厚ぼったいまぶたを考える
2020年4月7日
脂肪を減らせばまぶたの厚みも減って引き締まったまぶたになると思い込んでおられる方が多いように感じますが、正直申し上げて完全に間違っております。
まず、ひとくちに脂肪と言っても他の場所と違い純粋な皮下脂肪はなく、その下の眼輪筋と瞼板の間に瞼板前脂肪と呼ばれるものが存在します。またこれとは別に眼窩脂肪という眼球を取り囲むクッションのような脂肪も存在します。前者がまぶたの縁から眉毛部分まで比較的広範囲に広がっているのに対し後者は眼球の奥へと繋がっています。ちなみに瞼板前脂肪と違いこの眼窩脂肪は引っ張るとスルスルと出てくるので気前よく取ってしまうと後年に高確率で凹み目になってしまいます。
このように脂肪とはいえ各々は別物であるにも関わらず、まずほとんどの方はこの2つを混同しておられるので、脂肪を取れば全体の厚みが減ると思ってしまいます。確かに外見上はこれら脂肪の区別がつかないので無理もない話なのですが。
見た目のまぶたの厚みは脂肪の量だけで決定するものではありません。皮膚や眼輪筋の厚み・涙腺肥大の有無・眼球の位置などの影響も大きいので、そこも理解していただけるようお話ししないと医師と患者さんの思いが噛み合わなくなると思います。
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