とっても寒い日にお花のレッスンにようこそ

あしひきの 山の紅葉に しづくあひて 散らむ山路を 君が越えまく
大伴家持(巻19・4225)
月に一度のフラワーアレンジメント教室。
私が担当しているのは、本部教室「季節のしつらい」レッスンです。
まずは、万葉集大伴家持さんのお歌を朗誦。
1275年前、ちょうど今ごろの季節に
ここ越中で詠まれた紅葉の歌。
山の紅葉が雨に濡れ、散りゆく中を大切な人が越えていく。
秋の越中の自然美と、思いやりの心があふれる一首です。
なぜ万葉集なのかと申しますと、
ここ越中(現在の富山県)は万葉集の編者のひとりである大伴家持が、
国守として5年間を過ごした地。
その時代から変わらず、今も山川の自然が豊かに息づいています。
この地の四季の美しさを感じながら
お花を通して古のこころを味わう
それが季節の室らいのレッスンの趣向です。
お稽古花材は、
紅葉の茜色から色彩をいただきました。
本日のお稽古には
富山のチューリップ「プリンセスイレーノ」も本年初入荷。
尚、大阪かき市場で弊社は購入しておりまして
このチューリップさんたちは
「富山→大阪→富山」
大阪に旅に行って帰ってこられました。(笑)
そして
薔薇、つるうめもどき、ケイトウ、トルコキキョウ
スプレーカーネーション、紅葉雪柳
ブルーコニファー…。
どの花材も、秋の色彩を豊かに奏でてくれます。
構成はアシンメトリー。
自然の流れや季節の移ろいを感じながら
それぞれの受講生の皆様方が
今迄学んできた技術の引き出しから
素敵なにデザインをと思考し
とっても心地よく仕上げていかれます。

このクラスには
長くご一緒している生徒様が多くいらっしゃいます。
尚、今日で3回目の新人さんもいらっしゃいます。
もー、とっても嬉しいことです。
年月を重ねながら
ともに花と向き合うこの時間は
私にとってかけがえのないひとときです。
このクラスでは、
講師は2023年7月からは毎回お着物でお迎えしています
着物は私の大好きな日本の文化。
いつかお稽古のときに着てみたい
そう思い続けてきたことが
今ようやく実現しています。
そして何より、私はお花と、人が大好きですの。
花を通して人と出会い、笑顔が生まれる瞬間が、
何よりの幸せです。
どうぞ皆さまもご一緒に。
越中の自然とともに
季節を感じるしつらいの時間を過ごしてみませんか。とっても幸せになれますよー。



