小暑のころの室らい
梅雨の彩りで。
北陸はまだ入梅にはなっていないのですが
今日のレッスン時には
まるでバケツの水をひっくり返したかのような雨。
外に出て、車までお花を運べないほどに。
さて、この季節の室らいのお稽古の始まりにあたり
季節の万葉集を朗誦する時間を必ず入れることとなっております。
万葉集にはこの日に、ここで詠んだと
地名と日付入りのものもあるのです。
油火の 光に見ゆる 我がかづら
さ百合の花の 笑まはしきかも
今日の歌ですが大伴家持さんが
天平感宝元年(749年)5月9日(太陽暦では6月2日)に
ここ越中(現在の高岡市伏木国府のあたり)にて
下僚の館へ招かれて宴をしたときに
「ユリ」の花を詠んだ歌です。
その歌には、主人が
客人のおもてなしのために
高杯を重ねて花を飾り
そして植物の生命力を客人に付着させるために
ユリの花飾りを髪につけたりしていたことが
詠まれています。
素敵な会合(飲み会)を
貴公子たちは開催していたのですね。
その夜は雨、降ってたのでしょうかねぇ。と
わー、1268年のまさに今ごろ、この地で。
1268年前って、いったいどういう時代だったかは
なかなか想像はできないのですが
自然がとっても美しくって
ちょうどそのころ咲いていたユリを飾って
気の合う仲間と宴を催していらっしゃたのですね。
この仲間たちはみんなとっても優しい人で、
カッコイイ人に違いないですよね…。
現代人の私たちも
お花を涼やかに美しく飾って
優しい気持ちになって
梅雨の季節も素敵に過ごしましょうね。
誰とかなあ? お友達と、家族と…いろいろ。
今回の花合わせの彩りは「ささゆり」よりいただきました。
皆さん、とっても上手く仕上がりました。
私スモークツリーが大好きです。
このフワフワ感
もっこもっこ感は
愛嬌があり魅力的です。
目を楽しませてくれます。
花材 品種名 産地
スモーークツリー グリンファー 愛媛
アジサイ グリーンアナベル 和歌山
サマースイートピー 和歌山
トルコキキョウ 福岡
ベルテッセン フラッシュピンク 長野
リキュウソウ 高知
芍薬 滝の粧 長野
エメラルドビーズ 千葉
ドラゴン柳 福岡
(金曜日の生徒さん作品)
(土曜日の生徒さん作品)