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コラム

冬籠りを癒すお花飾り

2014年1月18日 公開 / 2014年6月4日更新

テーマ:季節の室らいレッスン

コラムカテゴリ:スクール・習い事




本日のプロフェショナルコースにはたくさんの皆様が
お越しくださいました。
いつもありがとうございます。
このコースではその季節に合わせた彩りでの
フラワーデザインをご提案しております。

「先祝へ梅を心の冬籠り」 芭蕉

「先祝へ」は、「まずいわえ」と読みます。

冬籠りはつらいので、春にさきがけて梅の花を思い浮かべて
そのつらさを癒す。さきがけて春を祝おう

なので、本日のレッスンは春の先取り
チューリップと菜の花でのデザイン。
「戯れて」といったテーマで、創作いたしました。



このレッスンでは
季節の万葉集のご紹介も、欠かさずさせていただいております。
撰者は、なんちゃって万葉集ファンの私…。
これがまた、
今回はどれにしよう?と選ぶのがとっても楽しいのです。

「どうして万葉集を花レッスンで」との問いには
私の生まれ育った富山県、越中は
万葉集の撰者の大伴家持さんが国司(今で言う県知事)として
5年間赴任している場所。
万葉集には、ここ越中で詠んだ歌がいっぱいあるのです。
万葉集ゆかりの地となっております。

また、4500首ほどの万葉集には植物がすごく多く詠まれており
季節感が溢れています。1300年前の万葉人と私たち現代人は
同じ季節に、同じ植物、同じ花を観ています。
でも、その万葉人さんの目、感性は、万葉集を詠んでみると
私たちよりも、とっても繊細で優しくて純粋で美しく優れています…
お花を観ながら、万葉集を鑑賞して、
万葉人が持っていた、
日本人の佳き時代の素晴らしい感性を取り戻せたら
ちょっとでもそれに近づけたら
とっても素敵ではないでしょうか。

私は、ライト感覚の万葉集ファンで失礼ながら…
お花の受講生の皆様とご一緒に、
声高らかに朗唱を毎回行っているんです。
素敵なんですよ。
今日の歌の一つ


「雪の上に 照れる月夜に 梅の花 折りて贈らん 愛しき児もがも」

                                   大伴 家持

家持さんが越中で詠んだ歌なのです。
受講生の皆様より、
「昨日の夜は本当に美しい月が出ていたよね。」
「スーパーでの買い物の帰りの駐車場で月、見えたよ。」
「冬の月は、空気が澄んでいるようでとっても美しいよね。」と
「えっ、私は見ていない…、残念…。」
このような会話が飛び交っておりました。



今日も素適なレッスンとなったのでした。
そして、テーマ「冬籠りを癒す」フラワーアレンジは
皆様とっても上手に仕上がっていったのでした。

この記事を書いたプロ

石崎弥佳

フラワーアレンジメントのプロ

石崎弥佳(花まつフラワーアカデミー(万華苑))

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