小暑のころの室らい
本日の本部教室プロフェショナルコースは
テーマは「如月の彩り」。
このコースでは、季節感をみんなで感じる事を
重要視いたしております。
今日の使用花材とそのお花のお里。
桃 静岡県
雪柳 奈良県
スカビオサ 白 福岡県
スプレーバラ ウイットウ 静岡県
スプレーカーネ 黄色 和歌山県
アイビー 鹿児島県
北陸の如月(2月)の風景はこんな感じ。と
その季節の風景を写真でしっかりと改めて確認します。
なんて美しい風景でしょうか。色彩もしっかりと確認。
春の野山には鮮烈な色彩が・・・。
雪(白)や椿の花(ピンク色)や椿の花心(黄色)、
椿の葉(緑)も。
今日のお花選びは、その風景から白・ピンク・黄・緑色。
と、なっております。
プロフェショナルコースでは
この季節に詠まれた万葉集を冒頭に必ず紹介しております。
万葉集には、いつどこで誰が詠んだ歌なのかも
明記されているものがいっぱいあります。
検索してみると、今日はこれをご披露したいという歌がありました。
[君が行き もし久にあらば 梅柳 誰とともにか 我がかづらせむ]
巻19 4238
751年2月2日、ここ越中において大伴家持さんが詠んだ歌です。
都に正税帳を持参する部下の餞別に詠んだとあります。
「かづらく」とは髪飾りにするという意味で、梅柳を髪飾りにして
送別会をするとは、なんて風流なんでしょう。
「山のあたりはまだ雪が降り続いているのに、もう春ですね。
梅の花も咲いているし、柳ももう芽吹いています。
このたびは、まだ寒いのに、税務報告書?を遠い都の奈良へ届ける任務
大変ですけど、気をつけて行ってきてください。
任務が終ったら、早く帰ってきておくれ、
あなたがなかなか帰ってきてくれなかったら
私は誰と梅や柳を頭にかざして、お酒を飲めばいいのでしょうか?」
みたいな、高貴な方の送別会(宴会の感じ?) が、垣間見られるのです。
なんだか、1262年前にタイムスリップできそうな親近感を
感じてくるのですが、いかがなものでしょうか?
いつもは、私一人で万葉集を朗誦するのですが
今日はこのように受講生のお一人より声があがりました。
「せっかくですので、みんなで詠んでみましょうよ。」と、
それではということで、大変素直な受講生の皆様とともに
早速みんなで朗誦してみました。
私に続いて、皆様で声高らかに!
とってもいい感じだったのです。皆様とってもお上手でございます。
という訳で、次回からは定例化しようと思ったのでした。
高岡古城公園で秋に開催される
万葉朗誦の会にも、是非団体出場をとお声がけをしてみました…。
さて、講義を聴いていただいた後にはフラワーデザイン作品製作です。
私はデモ作品を制作します。
作品の構成法もしっかりと、お話いたします。
各作者様ですが
このクラスの名称は「プロフェショナルコース」と申しまして
実は当スクールの最上級クラスとなっております。
それぞれの作品は、本当に素晴らしいのです。
熟練された腕を持っていらっしゃいます。
美しく華麗なオリジナル作品がずらりと仕上がっていくのです。
このような2時間30分のレッスンカリキュラムとなっております。
これは差し当たり「さわり」です。
本当はもっと詰まっているんです・・・!
尚、私の万葉集の解釈理解度は「ライト感覚」となっておりますが
それもまた、いいかもと、受講生一同様は優しく感じて下さっております。