34.中小企業の商圏を「日本全国・全世界」へ広げる、驚異のスケールメリット
はじめに,こんにちは。株式会社吉和の森の森和吉です。
前回(第62回)は、ホームページの「最適な文章量」についてお話ししました。文章の長さは一律ではなく、自社商品の価格やお客様の購入リスクの高さに比例するものであり、高単価商品ほど不安をすべて消し去るための「たっぷり長い文章」が必要になるという内容でしたね。
さて、写真を選び、じっくりと熱い文章を書き上げたら、最後に必ず用意するのが「お客様に行動してもらうためのボタン」です。
実は、多くの中小企業のホームページで、この一番大事なボタンの文字が「お問い合わせ」や「送信」のまま放置されています。
大変もったいないことです。実は、このボタンの文字をほんの少し変えるだけで、お客様がボタンを押す確率(成約率)がガラリと変わるのをご存知でしょうか。今回は、お客様の指先を動かす「ボタンの言葉選び」の技術をお伝えします。
なぜ、お客様は「お問い合わせ」というボタンを押さないのか?
経営者側からすれば、「興味があれば、ここから問い合わせてね」という親切心で設置しているボタンです。しかし、お客様の心理からすると、「お問い合わせ」という言葉は非常に重く、冷たい印象を与えています。
ボタンを押そうとした瞬間、お客様の頭の中には無意識にこんな不安がよぎります。
- 「問い合わせたら、強引な営業電話がかかってくるんじゃないか?」
- 「まだ買うって決めてないのに、面倒なやり取りが始まるのは嫌だな」
- 「メールの返信が来るまで、何日も待たされるんだろうか?」
このように、「お問い合わせ」という抽象的で先が見えない言葉は、お客様の脳内でブレーキを踏ませてしまうのです。ボタンを押してもらうための鉄則は、「そのボタンを押した後に、自分の身に何が起きるのか」が100%イメージできる言葉にすることです。
成約率を跳ね上げる「具体的な動詞」への書き換え
では、具体的にどう書き換えればいいのでしょうか。自社のサービスに合わせて、以下のように「お客様が得られる具体的な体験(ベネフィット)」や「次のアクション」をそのまま言葉にしてください。
- 【変更前】 「お問い合わせはこちら」
- 【変更後】 「30分の無料オンライン相談を予約する」
これだけで、お客様は「あ、Zoomで30分話すだけなんだな。しかも無料か」と、次に起こる未来を正確にイメージできるため、圧倒的にボタンを押しやすくなります。
他にも、業種に合わせて以下のようなバリエーションが効果的です。
- 製造業やBtoB企業なら:「資料請求」→「3分で読めるPDFパンフレットをダウンロードする」
- 店舗ビジネスやサロンなら:「予約する」→「空き状況を確認してLINEで簡単予約する」
- 士業やコンサルティングなら:「お問い合わせ」→「社長の悩みを解決する個別相談に申し込む」
ポイントは、「お問い合わせ」という名詞ではなく、「〜する」というお客様主語の動詞で終わらせることです。
心理的ハードルを下げる、お守り文言(マイクロコピー)の添え方
さらにボタンの効果を高める裏ワザがあります。それは、ボタンの「すぐ上」や「すぐ下」に、お客様の最後の不安を打ち消す小さな一言(マイクロコピー)を添えてあげることです。
例えば、ボタンのすぐ上に次のような言葉が小さく添えられていたらどうでしょうか。
「※強引なセールスは一切行いませんのでご安心ください」
「※24時間以内に、担当の〇〇よりメールにてご連絡いたします」
「※入力はたったの60秒で完了します」
この一言があるだけで、お客様の「騙されたくない」「面倒くさい」という心理的リスクが綺麗に消え去り、安心してボタンを押すことができるようになります。画面越しの徹底的な「人肌感」と「おもてなしの気配り」を、この数文字に込めるのです。
今回の実践ポイント
- 自社のホームページのボタンに書いてある文字を今すぐチェックする
- 「お問い合わせ」という曖昧な言葉をやめ、次の行動が明確に分かる動詞に変える
- ボタンの近くに、不安を先回りして解消する「お守りの一言」を添える
ホームページの改善と聞くと、デザインの全面リニューアルなど大掛かりなことを想像しがちですが、本当に売上を変えるのは、こうした「ボタンの文字1つの見直し」のような小さな改善の積み重ねです。
今日、数分時間を取って、自社のサイトのボタンを「お客様が最も押しやすい言葉」に変えてみませんか?


