26.生成AIとの付き合い方~ChatGPTを「事務員」にし、自分は「語り部」になる
はじめに、こんにちは。株式会社吉和の森の森和吉です。
前回(第46回)は、AI時代だからこそ選ばれる絶対条件として、Webサイト上で「顔写真」や「直筆のアンケート」を使い、見えない信頼を徹底的に可視化する技術についてお話ししました。外部メディアとの連携も含め、嘘偽りのない証拠を揃えることがスタートラインになるということでしたね。
このようにして新規のお客様が増えてきたら、次に取り組むべきは、そのお客様に「自社の応援団」になってもらうことです。
マーケティングの世界には「エヴァンジェリスト(伝道師)」という言葉があります。これは、単に商品を買って満足するだけでなく、自発的に「この会社、本当に最高だから使ってみて!」と周囲に熱狂的に勧めてくれるファンのことです。今回は、中小企業が広告費をかけずに、紹介と口コミだけでビジネスを広げていくための仕掛けについてお伝えします。
口コミは「勝手に起きるもの」ではない
多くの経営者様が「良い商品を作っていれば、いつか自然と口コミで広がるはずだ」と考えがちですが、残念ながら今の情報過多の時代、ただ待っているだけでは口コミは起きません。
なぜなら、お客様はあなたのサービスにどんなに満足していても、日々の忙しさの中でその感動をすぐに忘れてしまうからです。また、「どうやって周りの人に紹介すればいいか分からない」というケースも非常に多いのです。
つまり、エヴァンジェリストを生み出すためには、経営者側が「口コミや紹介が自然と発生する仕組み(デザイン)」を用意しておく必要があります。
お客様が「自慢したくなる動機」をデザインする
人が誰かに何かを紹介するとき、そこには「良いものを教えてあげたい」「これを紹介すると、自分もセンスが良いと思われる」という心理(自己表現の欲求)が働いています。
そのためには、第37回や第41回でお話しした「経営者の等身大のストーリー」や「独自のポジショニング(第40回)」がここで生きてきます。
単に「リフォームが上手な会社」だと紹介しづらいですが、「実家の片付けから一括でやってくれる、シニア専門の親切な会社があってね」という尖ったコンセプトがあれば、お客様は「そういえば、〇〇さんの実家も片付けで困ってたな」と思い出し、ピンポイントで紹介しやすくなるのです。紹介する側にとって、「紹介しやすい言葉(切り口)」をあらかじめ手渡しておくことが重要です。
デジタルで繋ぎ、アナログで「花束」を贈る
実際の紹介手続きをスムーズにするために、デジタルをフル活用しましょう。一番簡単なのは、第38回でお話しした「LINE公式アカウント」の活用です。
「このLINEを、お友達にそのまま転送(共有)してあげてください」と伝えるだけで、紹介のハードルは劇的に下がります。HPのURLをコピーして送るよりも、LINEの共有ボタン一つで繋がれる方が、今の時代(2026年現在)圧倒的にスムーズです。
そして、ここからが一番大切な「中小企業ならではの人肌感(第20回)」です。
第24回でも少し触れましたが、実際に紹介が生まれたときには、デジタル上の割引クーポンだけで済ませるのではなく、紹介してくださった既存のお客様に対して、手書きのお礼状やちょっとした「花束」を贈るような、徹底的にアナログな心遣いでお礼を伝えてください。
「自分の紹介を、こんなに大切に扱ってくれた」という感動が、そのお客様の絆をさらに深め、次回もまた誰かを紹介したくなる「熱狂的なエヴァンジェリスト」へと育てていくのです。
さいごに
新規の広告を打ち続けるのは、お金も労力もかかります。しかし、あなたの商品に感動し、あなたの理念(第42回)に共感してくれたエヴァンジェリストが10人、20人と増えていけば、会社には勝手に良質な「紹介の輪」が回り始めます。
既存のお客様は、ただの「消費者」ではありません。あなたのビジネスを一緒に大きくしてくれる「最高のパートナー」です。まずは直近で喜んでくれたお客様に、「紹介しやすい武器(LINEや一言の切り口)」を手渡すことから始めてみませんか?


