8/19(月)本日の貴金属市況〜金価格が過去最高値を更新、ドル安が追い風
おはようございます。 リファスタの杉でございます。 今回は、2026年5月12日から16日の週の、国内金価格の週次包括分析と、ダイヤモンド市場の週次総括となります。
毎週土曜日の朝9時に皆さんと一緒に相場を確認できることを、本当に楽しみにしております。
今週の結論から先にお伝えします。 金価格は週を通じて下落しました。国内の田中貴金属の買取価格は週頭の2万6,518円から週末推定で2万5,584円まで、約934円・前週比マイナス4.4%の下落でした。 ただし、52週移動平均線は約2万500円と試算されますので、それと比べると依然として27.5%高い水準です。 今日の動画を見ると、この下落の背景と、今後の動きの見方が分かるようになっています。
① 国内金価格 週次データ(田中貴金属 買取価格)
2026年5月15日(木)の田中貴金属公表値を基準に整理します。
| 日付 | 推定買取価格(円/g・税込) |
|---|---|
| 5月12日(月) | ¥26,518 |
| 5月13日(火) | ¥26,355 |
| 5月14日(水) | ¥26,070 |
| 5月15日(木) | ¥25,789(田中公式実績値) |
| 5月16日(金) | ¥25,584(推定) |
週次サマリー
- 週高値:¥26,518/g(5月12日)
- 週安値:¥25,584/g(5月16日推定)
- 週平均:¥26,063/g
- 終値(金曜推定):¥25,584/g
- 前週末比:約 −¥1,170/g(−4.4%)
- 52週移動平均比:+27.5%(52週SMA推計:¥20,500/g)
- 週次ボラティリティ(標準偏差/平均):1.33%
※田中貴金属の5月15日公式小売価格:¥26,145/g(税込)、買取価格:¥25,789/g(税込)。
※前日比:−288円(5/15公表)。
※52週SMAは2025年5月時点のXAU/USD約3,350ドル・ドル円150円をベースに試算。
特記事項(異常値チェック)
今週の週間変動幅(¥934)は52週の週平均変動幅(推定¥300〜500程度)の約2〜3倍にあたります。 ただし3σ超過(統計的異常値)には至っておらず、現時点では通常のボラティリティ範囲内の調整と判断できます。
② 国際金価格・為替・米国債利回りの動向
XAU/USD(金スポット価格・ドル/オンス)
| 日付 | XAU/USD |
|---|---|
| 5月12日(月) | $4,719.10(週高値) |
| 5月13日(火) | $4,700.00 |
| 5月14日(水) | $4,656.40 |
| 5月15日(木) | $4,620.00 |
| 5月16日(金) | $4,583.20(週安値) |
週変化率:−3.5%
Kitcoの直近データによれば、5月16日の日中値幅は$4,580〜$4,669。
USD/JPY(ドル円)
| 日付 | USD/JPY |
|---|---|
| 5月12日(月) | 148.15 |
| 5月13日(火) | 147.84 |
| 5月14日(水) | 147.61 |
| 5月15日(木) | 147.17 |
| 5月16日(金) | 147.17 |
週変化率:−0.66%(円高方向)
ドル建て金の下落に加え、円高が重なり、国内円建て価格にダブルの下押しが発生しました。
米国10年債利回り
| 日付 | 利回り |
|---|---|
| 5月12日(月) | 4.297% |
| 5月13日(火) | 4.240% |
| 5月14日(水) | 4.220% |
| 5月15日(木) | 4.214% |
| 5月16日(金) | 4.214% |
週変化:4.297%→4.214%(−0.08%pt)
利回りは週初より低下しましたが、依然として4.2%台を維持。
金利が高水準だと「利息を生まない金」への魅力が相対的に低下します。
相関関係のポイント
XAU/USDとUSD/JPYの相関係数(今週5日間):約+0.98(同方向に動いた)
つまり「ドル安・円高」と「ドル建て金安」が同時進行したため、日本円建て金価格への下落圧力が増幅されました。
今週の地政学リスク&グローバルニュース
(1)ホルムズ海峡を巡るイランの緊張(5月14日)
Kitcoのレポートによると、5月14日には「ホルムズ海峡緊張再燃」のニュースで一時金が下支えされる場面がありましたが、その後に金利高止まりの圧力勝り金価格は下落しました。 安全資産として金が買われる動きはあったものの、ファンダメンタルの重力が上回りました。
(2)トランプ・習近平声明(5月14日)
米中首脳の会談後に発表された声明が「薄い内容」と評価され、金相場の一因となりました。Kitcoは「金は47ドル下落した」と報じています。 米中貿易摩擦の緩和期待が後退したことで、リスク資産への資金移動も一部発生しました。
(3)米国小売売上高(4月):前月比+0.5%(5月14日発表)
米国経済の底堅さを示すデータが発表され、「FRBの利下げは当面ない」という観測が強まりました。 これが10年債利回りの高止まりと、金の下落につながっています。
(4)インドの金・銀輸入関税15%(5月13日頃)
インドが金・銀の輸入関税15%を課す方針を示しました。 世界最大規模の金消費国インドでの需要冷え込みが警戒され、金価格の下押し材料となりました。
③ 翌週(5月19〜23日)の価格予測
テクニカル分析(概要)
14日RSI(相対力指数):推定45〜50前後
週末の水準では過売り(30以下)には至っておらず、中立ゾーン。 一段の下落でRSIが30を下回れば、買い戻し(リバウンド)のシグナルになります。
MACD(移動平均収束拡散法):売りシグナル継続
今週の下落トレンドでMACDラインはシグナルラインを下抜け方向。 短期的にはMACDデッドクロスが示す「下落継続」が警戒されます。
ボリンジャーバンド(20日・2σ)
現在の価格帯($4,580〜$4,600)は20日移動平均線(推定$4,700前後)を下回りました。 バンドの下限(−2σ:推定$4,450〜$4,500)に向かう動きが続く場合、注意が必要です。
ファンダメンタル要因
- FRBの利下げ期待:米国小売売上高が堅調だったため、6月のFOMCでの利下げ観測は後退。金にはマイナス材料。
- ドル動向:ドルインデックスが引き続き動向を左右。ドル安なら金の下げ幅が縮小。
- 地政学リスク:中東情勢・米中関係次第で急反発の可能性。
季節性
5月下旬〜6月初旬は、インドの婚礼シーズン前の需要期。ただし今年はインドの輸入関税引き上げで需要鈍化が予想されます。
翌週の予測レンジと確率
| シナリオ | XAU/USD | 国内買取(円/g) | 確率評価 |
|---|---|---|---|
| ベース(横ばい〜小反発) | $4,550〜$4,680 | ¥25,000〜¥25,800 | 約55% |
| 強気(地政学リスク再燃・ドル安) | $4,680〜$4,800 | ¥25,800〜¥26,500 | 約20% |
| 弱気(利上げ観測強まる・ドル高) | $4,400〜$4,550 | ¥24,200〜¥25,000 | 約25% |
リスクシナリオ(注意点)
- 週後半(5月21〜22日)にFRB高官の発言予定がある場合、利上げ示唆で金が急落するリスク。
- 中東の地政学リスクが激化すれば、安全資産需要で金が急騰する逆方向のリスクもあります。
④ Rapaport ダイヤモンド市場コメント
2026年5月16日時点で、Rapaport Market Comment Archive([rapaport.com/market-comment/](https://rapaport.com/market-comment/))にアクセスを試みましたが、最新の週次コメント(2026年5月分)は公開が確認できませんでした。 アーカイブで確認できる最新のコメントは2025年9月4日付けのものとなっています。 現在この週に相当する最新Rapaportコメントは公式サイトのペイウォール内または未公開のため、今週は確認が取れた他の情報源から補足します。
ダイヤモンド市場の足元動向(業界情報より)
- Kitcoのニュース(2026年5月14日)によると、「ダイヤモンドを含む宝飾品買取業者の約90%が、高い関税が事業に悪影響を与えると回答している。一方で、ラボグロウンダイヤモンドや他の宝石で代替する予定はない」という業界調査結果が示されました。
- インドの15%輸入関税は、ダイヤモンドの研磨・カット大国インドのコスト構造に直接影響します。
- 2025年9月のRapaportコメントでは、ボツワナでの100万カラットのラフダイヤモンド入札が不成立になったと報告されており、需要低迷が長引いています。
今週のダイヤモンド総括
ポリッシュドダイヤモンドの相場は、2025年後半からの軟調が続いています。 インドの関税問題・ラボグロウン台頭・中国需要の回復遅延という3つの逆風が重なっています。 ただし、天然ダイヤモンドの希少性・感情的価値は変わらず、質の良い天然石の買取価値は中長期的に底堅いと判断します。
⑤ 杉からのメッセージ
以上となります。
今週の金相場をまとめると、国内買取価格は前週比マイナス4.4%の週でした。 ドル建て金の下落に円高が重なった週で、純粋に円建ての手取りが減る動きでした。
ただし、こうお伝えしたいです。
「52週移動平均2万500円と比べると、今も27.5%高い水準です。」
つまり、金を持っていらっしゃる方にとっては、歴史的な高値圏に変わりはありません。 リファスタでは、現在も積極的に金・プラチナ・宝飾品の買取を行っています。
売り時は「いつが一番高いか」より、「今、生活に必要かどうか」が大切だと私は思っています。 高値圏のうちに、一度査定だけでもお気軽にお持ちください。 査定は無料で、売却は強制ではありません。まず価値を知ることが第一歩です。
ダイヤモンドについても同様で、ポリッシュド市場が軟調な今だからこそ、プロの目で正確に評価することが重要です。 リファスタは宝石鑑定のプロが対応しますので、ぜひご相談ください。
毎週土曜日の朝9時に、皆さんとこうしてお会いできることを心から楽しみにしています。 来週もどうぞよろしくお願いいたします。
リファスタの杉でした。では!
投資判断免責事項
本動画の内容は情報提供を目的としており、特定の投資・売却を推奨するものではありません。金・宝石の価格は市場の変動により変化します。売却・保持の最終判断はご自身の責任において行ってください。分析期間:2026年5月12〜16日。比較基準:過去4週・52週。データ出典:田中貴金属工業、Kitco、Investing.com。


