標準化を成功させる視点(1/3) 〜 変化の定着
ここのところ「目標」に関するコラムを書かせていただいていましたが、
「問題解決」がうまくできないと、「目標」もうまく扱えなくなるということがあります。
今回と次回に分けて、「問題解決における対話の基本」を2つ紹介させて頂きます。
まずは「人と課題の分離」です。
「人の問題を指摘する」のは気分の良いものではありません。
例えば、「約束が守られなかった時」どうしているでしょうか?
「人と課題の分離」とは、
「(相手が)約束を守ろうとしていた、守りたいと思っている」
という人の意図に対して信頼を持ち、
「それでも約束を守れなかったのはなぜか?相手はどうすればよかったのか?」
と課題を明らかにして解決する、ということです。
先日、「協働作業で進めている仕事の納期にアウトプットが出てこない、しかも連絡がない」
ということを経験しました。
「自分との仕事を軽く考えているのではないか?」という考えが一瞬頭をよぎりました。
しかし、「何かあったに違いない」と考え直し、「何かありましたか?」とメールをしました。
すると、お父様が倒れられて入院となり、気が動転しているうちに納期を過ぎてしまったようです。
実際には、その仕事に対して本を何冊も購入して勉強をしたり、一生懸命な取り組み姿勢でした。
その姿勢に感謝をするとともに、「問題が起きたらすぐに情報共有をする」ことを約束しました。
「人の姿勢を疑ってはいけない」と改めて考えさせられた事例でした。
この「人と課題の分離」という考え方は、チームメンバーで共有をしておく必要があります。
そうしないと、「次に成功するためのヒント」を知りたくて質問をしているのに、
「できないことを責められている」と思われて関係が悪化したり、
自己防衛のために余計な労力をとらせてしまいます。
「人に向き合わず、人のする仕事における課題に向き合うコツ」を一つ紹介すると、
ホワイトボードや紙資料など、一緒に向き合う対象を用意する方法があります。
「同じ方向を向く」ということを物理的に設定することで、
人を責めたり、感情を悪化させる要因を減らすいことができます。
すぐにできて効果を感じられる工夫なので、ぜひ実践をして頂きたいと思います。
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ペネトラ・コンサルティング株式会社
代表取締役 安澤武郎
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著書:『壁をうち破る方法』はこちら
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