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安澤武郎

組織変革コンサルタント・マネジメントコーチ

安澤武郎(やすざわたけろう) / 経営コンサルタント

ペネトラ・コンサルティング株式会社

コラム

社長の力量が足りないと社員は育たないのか? (1/3)

2016年7月11日 公開 / 2020年4月30日更新

テーマ:経営者向け

コラムカテゴリ:ビジネス

人は経験によってしか成長できない部分があり、
どのような環境で誰と仕事をするかによって成長のスピードが変わります。
今回はどのような環境が成長に必要であるのか、
社長の力量の観点で考えてみたいと思います。

少し抽象的に書いてみますので、
周囲の人を想像しながらイメージをして頂き、
ご自身の仕事の進め方、会社のあり方を点検してみて頂ければと思います。


【社長の力量不足の場合】
社長の力量も様々です。
専門知識やスキルが足りず、社員への関与に遠慮をしたり、
上手く導けていないケースに遭遇することがあります。
社長は、限られた時間の中でチームの力を発揮させ、
成果を出していく責任がありますが、時間は刻々と過ぎていき、
なかなかチームを纏められず苦慮されていることがあります。

しかし、プロジェクトをすると意外と上手くいくのがこのケースです。
プロジェクトでは、経営課題に照らして目標を決め、施策を構築して成果創出に向かっていきます。
その社長は一人で考えても良いアイデア(施策)が思いつきません。
しかし、プロジェクトをきっかけに、社員や周りの関係者に
「どうあるべきか/どうすべきか」を聞いて回ります。

そして、議論を重ねる中で良いアイデアに遭遇し、
そのアイデアを出した人・その議論に参加した人の関心や参加度が高まり、
チームとしての取り組みが進んでいきます。

最終的には、適切な役割分担をし、チームで創意工夫ができるようになれば最高です。
そのようなチームで仕事をしている社員は、独りよがりの意見に陥らず、
多様な視点から学ぶことができ成長も進んでいきます。
自分が成果創出に貢献できているという有用感も増していきますので、
生き生きと仕事をできるようになっていきます。
 
常識の壁を打ち破っていくには「(社長が)一緒に取り組む」という観点が必要になりますが、
自然とそれができるパターンです。
このパターンに上手く入れないケースは「情熱(勇気)の欠如」によって生じます。
困っているにもかかわらず、「遠慮をして周囲に相談をできない」
「プライドが邪魔をして一人で抱え込む」と、殻を破れなかったり、
せっかく相談をしても「熱意が伝わらず相手が本気にならない」ということが起きます。
「なんとかしたいねん」「良くしたいねん」という情熱で力量不足を凌駕できるものですので、
起業をした時の気持ち、社長に就任した時の気持ちを取り戻すことが必要かもしれません。

また、このパターンで注意をしなければいけないのは、「失速」です。
チームの雰囲気の良さに満足してしまうと、力量不足が見えなくなってしまいます。
そこは謙虚に、チームの状態が良い間に知識やスキルをどんどん身につけないといけません。
自分で勉強もせずに、いつまでも周囲に相談をしているばかりでは行き詰まってしまいます。
情熱だけで情熱を維持することは難しく、
目の前にある課題に徹底的に向き合って解決することを自分に課してほしいと思います。
社長の成長は必ず企業の成長に繋がります。

(つづく)

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ペネトラ・コンサルティング株式会社
代表取締役 安澤武郎
公式サイト:http://penetra.jp/
お問合せ: http://penetra.jp/84

著書:『壁をうち破る方法』はこちら
http://www.amazon.co.jp/dp/4799314378/
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