標準化を成功させる視点(1/3) 〜 変化の定着
2016年も早1ヶ月が経過しました。
皆様、どのようなスタートをきれましたでしょうか?
ある調査では、「年始の目標を立てた人のうち80%が2月半ばまでに脱落している」
という結果があります。
初心を忘れず、気持ちを新たに2月も取り組んで参りましょう。
成長のパターン
人には様々な成長パターンがありますが、どんな時に人は成長するでしょうか?
自分自身が成長できた時を想像すると、どんな経験があるでしょうか?
成長した経験を振り返ると、成長できた瞬間というのは、
「新しい知識や考え方を知った時」ではなく、
その「知識や考え方を試して、良い結果が得られた時(今までと違う結果が得られた時)」
ではないでしょうか?
よくあるパターンですが、役職が上がった時に人は成長できます。
「ポジションが人を作る」という話です。
『今までと違う役割が求められ、今までと違う行動をとり、
今までと違う経験を通じて目が開かれる』ということが起きていることだと思います。
自ら環境を変え、強制的に新たな行動を求めていくという方法もあるかと思います。
役職が上がらなくても異動によって上司が変わり、一緒に働くメンバーが変わり、
顧客や関係者が変わると成長するケースもあります。
新しい視点が得られ、気づきが得られるからだと思いますが、
成長できるかどうかは、その気づきを行動に移し、試してみた時ではないでしょうか?
環境を変えなければ成長できないかというとそうではありません。
先月のコラムでは、堀江貴文さんの刑務所での事例を紹介させて頂きましたが、
紙袋を折る作業の中でも、「折り方の工夫を考える」→「試してみる」→
「時間が短縮される(折り方の工夫が有効であることを認識できる)」
ということが起き、仕事の腕が上がっています。
これは単純作業の事例ですが、組織マネジメントにおいても同じです。
「目標を自分で決めてトップダウンで落としこむ」というやり方であった管理職が、
担当者の本気の行動が起きていない原因を、「目標に対する納得度の低さにある」と考え、
「目標案を管理職自身で考えた上で、チームで話し合い、
根拠や考え方を投げかけた上で合意する」という決め方に変えたとします。
この活動を通じてチームを成長させることができた時に、管理職としての器は広がります。
ポイントは結果が変わるまで取り組むことです。
上手くいっていない時は、
「考えさせ方」「聴き方」などに工夫を加えていくことで成功体験になります。
周辺で人が成長したケースを見聞きすることがあるかと思いますが、
見聞きするだけでは腕は上がりません。
例えば、「隣の部署で、顧客勉強会をして販売が伸びた」というケースを見聞きした場合、
「勉強会を開催する」という新たな試みを行動に移し、
成功させることができて初めて身についていきます。
ここで注意が必要なことは「新たな取り組みになっているか?」ということです。
今まで勉強会などしたこともない人であれば、単に勉強会を開催するだけで成長できるでしょう。
一方、勉強会のノウハウを持っており、数多く開催してきたことのある人は、
「勉強会の中で新たな工夫ややり方を試す」ことによって、
新たな反応を得るという経験をすることが必要でしょう。
ポイントは新たな経験を得られるように行動を変えることにあります。
「同じことを繰り返していても成長することがあるじゃないか!」という主張もあるでしょうが、
取引先やメンバーが違うので新たな経験が手に入っているとか、
同じように見えて小さな工夫を加えることで小さな違った経験が手に入っていることが殆どです。
成長の必要条件
成長には「新たな経験を得ること」が必要条件です。
とするならば、大事なことは何でしょうか?
「新たな取り組み」「新たな行動」「新たな工夫」をすることです。
どうでしょう?皆様、本年の目標やありたい姿を掲げているかと思います。
その目標を達成するための、ありたい姿を実現するために、
「新たな取り組み」「新たな行動」「新たな工夫」を実行されているでしょうか?
年始の目標を忘れてしまう原因はここにあるかもしれません。
自ら変化を起こしていきましょう。
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ペネトラ・コンサルティング株式会社
代表取締役 安澤武郎
公式サイト:http://penetra.jp/
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著書:『壁をうち破る方法』はこちら
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