思考は現実化する
あるマネージャーの実例です。
部下を厳しく指導し、委縮をさせてしまったマネージャーです。
部下の機嫌を取る前に、自分の機嫌を取って、
部下に不要なプレッシャーを与えないようにしようと頑張っておられました。
しかし、部下は質問を受けると、責められているような気持になり
自己弁護をしてしまいます。
本質的な議論をしたいのに、
取り繕いや消極的な意見しか引き出せません。
マネージャーは部下の意見が自分と違う時に「えっ」と思っているのが表情に出ています。
表情に出なくとも言葉尻や反応に出ています。
そのマネージャーに
「『えっ』と思わないようにするためにどんな工夫をしていますか?」
と問うと、「具体的な工夫は何もしていない」との回答でした。
しかし、その方の部下は
過去と同じように、営業先にいけなくなったり、
結論から報告が出来なかったり、ゴール思考で考えられていないだけなのです。
そして、その部下が行動を変えられるような指導をそのマネージャーはしていませんでした。
「部下の行動が自然に変わると思えますか?」
と聞いてみました。
答えは「ノー」です。
すなわち、このマネージャーは
「部下の特徴や状態を見極め、部下のことを想像(予測)する」
「そして、それに備えたMTGの準備をする」
「良い結果を得るための原因つくりをする」
といった行動が不十分だということです。
予測できれば、「えっ」という反応も減ってきます。
怒りを覚えることも少なくなります。
部下の状態を予測できれば、
部下の小さな成長も捉えることができます。
そして、その小さな芽を育てていくこともできます。
自分次第で状況を変えられるにも拘らず、
部下の足りない点を憂い、
自らの行動を変えられていなかっただけなのです。
「自分に矢印を向ける」
ことがこのマネージャーが充実した毎日を送るための第一歩です。
思い通りの事がすすまない時は、「できないこと」を憂えるよりも、
「できること」を100%実行することに集中すべきです。
そして、
「できないこと」=他人の気持ちや心を変えること
「できること」=自分の言動を変えること
です。
自分次第で未来を変えられると感じられれば、
気持ちは明るくなります。
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ペネトラ・コンサルティング株式会社
代表取締役 安澤武郎
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著書:『壁をうち破る方法』はこちら
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