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寺田淳プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

起業と投資に共通する3ステップ

寺田淳

寺田淳

テーマ:起業・独立


【はじめに】

 起業と株式投資には共通するポイントがある?
一見すると別次元の存在同士に見えますが意外に共通点がありました。

 まずは、どちらも自己責任という点です。

何を選ぶか? 
 どんな銘柄株を購入するか?
 どんな職種で起業・開業を目指すのか?

どれだけ稼ぎたいか?
 長期運用で資産形成を優先か、短期で評価増を図って目標額を得たいのか?
 起業によって仕事を一本に専念したいのか? 副業の範囲で構わないのか?

 どう選ぼうと、何時から始めようとそれは貴方の判断一つです。
ですがその結果については、全ての責は貴方にあるのです。

 これ以外にも、両者に大切なポイントについて
次章以降で紹介したいと思います。

【共通する3ステップ】

 起業・独立は見方を変えれば究極の自己投資です。
株取引や投資信託と同じように「第二の仕事に投資して成果を挙げる」
根底にあるものはやはり共通していると感じます。

 その中で、特に双方に共通するものとして、
「準備(備え)と 覚悟と 見極め」の3つだと私は考えています。


 まず「準備」については言うまでもないことでしょう。

 思い付きや周りにおだてられての起業でうまくいくはずはありません。
何度も書いてきたことですが、出来ること、やりたい事、得意な事、好きな事 
自分が進む道はどれに該当するのか?

 さらにその根底には
その仕事で生活が維持出来る=ごはんが食べられること
これが出来ることが大前提となります。

 株式投資なども同じですね、
他人の意見で? テレビで話題だったから? 儲けた人が身近にいたから?

 これだけで大切なおカネを注ぎ込むことはないと思いたいのですが、
案外、よくよく話を聴けば、上記のような理由で衝動的に始めたケース、
少なくないのです。

 起業や開業の場合でも、
今でも過去の華やかな成功事例に自分をオーバーラップさせて
根拠のない自信のままに事業を始めるようなケース、無くなってはいません。

 備えについては最後にまた触れておきたいと思います。

 
 次の「覚悟」についてです。

 起業・独立を目指す場合、いつ起業するか? どこで起業するか? 
誰かと?ひとりで?等の決定を求められます。

 多くの場合、特に起業のタイミングや立地選択については
じっくり考えられるほどの時間的余裕はありません。
きっかけや出会いはごく限られたタイミングで遭遇するものです

 いざ、起業に第二の人生を託すと決めたならば、
迷いや躊躇は禁物です。

 この時に「覚悟」を決めきれていないと
「次の機会の方が成功するのでは?」
「来月、来年、ならもっと風向きが変わるのでは?」
「この場所よりもいい立地の物件が明日には出て来るかも?」
等の言い訳で、どんどん機会を失い、成功の幅を狭めるのです。

 決めるまでには熟考を、
決めたならば実行に移す覚悟を持つことです。


 そして最も難しいのが
「見極め」だと思います。
まさに株の世界における最重要なポイントですね。

 準備万端、満を持して実際に始めてみたら
想定と違う事態が連続してしまい当初の計画が大幅に狂った
というケースは少なくありません。

 冷たい言い方をすれば、
最初の「備え、準備」が適当だったか?
となりますが、そうでなくとも今回のコロナ禍のような
予測不可能な事態に遭遇することもまた、避けられません。

 この時に、「損切り」が出来るか?それはいつの時点で?
という「見極め」がポイントとなってきます。

 仮に資格起業して、芳しい成果が出なかった場合に、
その資格自体での起業を諦めるといった極端な見極めではなく、
意図した業務での起業から実効性の高い業務への切り替えを図るのも
ひとつの見極めであり、損切りと言えるのです。

 起業理念でよく言われることのひとつに
地域に貢献、社会に貢献、人の役に立つ仕事を目指す
等の理念を掲げます。

 ですが、リアルな話ですが、
自分が生活出来る仕事でなければ何も始まりません。 
まずは「衣食足りた」基盤あっての社会貢献であり、地域貢献です。

 飲食店でも当初は目玉商品であり、自信作だったメニューが
泣かず飛ばずで、サイドメニューだったものがヒット作になった
といった事例は数多くあります。

 同様に資格起業でもこの業務を柱として事務所経営を軌道に乗せると
計画していても競合の激化、ニーズの大幅な変化などで重要がなく
第二第三の取扱業務だったものに依頼が殺到と言ったケースがあります。

 こういった状況になった時に、
それでも自信のある業務に固執して市場開拓に励むのか?
時勢を見てニーズのある業務にいち早く切り替えを図るのか?

 石の上にも3年として起業の原点となった業務を続けるのも正解ですし
機を見るに敏としてニーズが急伸している新市場でのトップシェアを目指し
早々に業務内容の転換を図るのも正解です。

 問題は、その間の自身の生活の安定を維持出来ているならば、ですが…

 個人的には「これ一本で勝負に出る!」という考えは賛成しません。
やはり、一本目の矢を外したら、二本目の矢を番えるという備えを
最初にしておくべきと思います。

【終わりに】

 最近はオンラインカジノによって依存症になり
生活破綻となる問題が話題になっています。

 あれも詳しくはわかりませんが、今度こそ負けを取り戻す、
またはこの勝ち運はまだまだ続くといった独りよがりで
どんどん奈落に落ちていくのです。

 起業・開業もここまでとは言いませんが、
やはりあれだけの計画を練っての開業だからもう少しもう少しと
未練たらたらで赤字を垂れ流したり、更なる投資を重ねます。

 株式投資も全く同じでまさに見極めの出来不出来が
その後の運(金運?)を大きく左右します。

 
 ここまで書きますと、
起業よりも再雇用、定年延長を選択すべきと思われますが、
「安易な」起業・開業は止めるべきということを言いたいのです。

 定年後、または60代以降からのシニア起業となれば
正直な話、失敗した際の挽回の時間はさほど残されていません。

 冒頭でも書きましたが、
起業・開業は人生で最大の「自己投資」と思って下さい。


 その点だけはよく念頭に置いて
第二の仕事、第二の人生の選択に最善を尽くすようお願いします。 

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寺田淳
専門家

寺田淳(行政書士)

寺田淳行政書士事務所

 起業・独立や転職、再就職を考えるシニア世代に対して、現時点での再就職市場の動向や起業する際の最低限の心構えを始め、私自身が体験した早期退職から資格起業に至るまでの経験やノウハウを紹介します。

寺田淳プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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