部下を持ったら考えましょう! 人を動かす、人を育てる とは?
【はじめに】
世間はお盆真っただ中、
私自身、この際墓参ついでに改葬や墓じまいの相談をしたい、
住職との話し合いに立ち会って欲しいといった相談が
続く中のコラム更新です。
この手の相談も含め、
起業・独立の手続きの相談、独立の是非の相談、
終活全般から改葬、生前整理等、相談内容は多岐にわたります。
いろいろな悩みを持つ相談所とどう接することが正解なのか?
私なりに意識していることを以下に紹介したいと思います。
【相談者の特色は?】
私の取り扱う業務にもよるのでしょうが、
概ね終活関連の相談に関しては60代以上の方が多く、
再就職や起業・開業の場合は40代から定年直前の方、
といった範囲でしょうか?
共通する点としては、
終活でも第二の仕事(再就職・起業独立等)についてでも
家族以外の他人に相談することは初めてというケースが殆どです。
初めての相談とはいえ、
既に自分なりに熟考した結果を持ち、
その結論についての相談といった方もいれば、
全く自分では手に負えず、丸投げ覚悟で相談される方もいます。
中身は正反対ではありますが、
共通するのは、「不安を持った方からの相談」という一点です。
こういう場合、
下手な一般論や法律論だけで対応していては全く相談者の心には響きません。
特に先に紹介した自分なりの結論を持って相談に来られる方からすれば
「そんな一般論はもう調べてますよ」
「やはりこの問題は他人には理解してもらえないか…」
となり、参考意見を求めることなく、独断に奔りがちになり、
多くはただ単に時間と労力の浪費に終始してしまいます。
これでは相談者としては「失格」と言われて当然です。
【自分の言葉で接する】
言うまでもなく、相談者から信頼を得るひとつの方法は
自分自身の経験や体験から来る言葉です。
仮に相談内容について自分に豊富な経験があれば、
相談者に対して有益なアドバイスが出来る可能性は高くなります。
具体的に私を例にしてみましょう。
現在私が他とは違う、差別化出来るだけの経験値がある案件と言えば
まずは「おひとり様」であること、それも「またおひとり様」ではなく
「まだ=いまだにおひとり様」であることです。
次に早期退職の経験をしていること、
再就職や雇用延長ではなく50過ぎからの起業・独立で
第二の仕事に従事していることでしょうか。
正直なところ、この2点だけです。
おひとり様で何不自由なく暮らしてきたものの、
既に還暦を超えればやはりこれからの人生へどう向き合うかは重大事です。
健康面、収入面、仕事面、対人交流や地域との交流など
全て自分一人で決めて、行動して、結果を受け入れるのです。
おひとり様の悩みや不安は、同じおひとり様の方がより共感出来ます。
同様に、今リストラの渦中にあって今後の進路に悩みに悩んでいる方や
定年直前で再雇用か起業・開業かで悩み続けている方にも
私自身が2つとも経験しているからこその体験談が語れますし、
明らかな相談者の勘違いや甘すぎる計画に対しての指摘には、
耳に痛くとも、経験者ならではの説得力があると思います。
机上の空論での回答の方が場合によっては耳障りが心地よく、
根拠のない共感で大いに気をよくしてしまい、拙速な行動に奔る。
それに比べれば私の場合、
多くは再考を促したり、なお懸念する案件について忌憚なく指摘します。
私の犯した過ちや誤判断をしてほしくないからこその対応ですが、
人によっては意に沿わない、期待を裏切る回答だったことは
少なくありませんでした。
それでも多くの方が再訪してくれたのは
やはり同じ土俵にいた人の言葉だった、からと思います。
【相談者の悩み】
相談者の悩みは大別すれば、
「今の生活を維持していきたい」
これに集約出来ました。
その為の不安案件としては、
収入面の不安=再就職や起業・開業の不安
健康面の不安=自分や家族の入院・介護
孤独への不安=特におひとり様の場合
健康面に関しては
家族のある方は遺言や相続への備えを視野に入れたものであり、
おひとり様の場合は入院入所への不安や死後の手続きへの不安でした。
自分の話の戻りますが、
私自身がひとり暮らしで生涯おひとり様です。
高齢になった場合のおひとり様の諸問題については他人事ではなく
私自身の問題なのです。
ベストな解決策は見出せなくても、
同じ境遇にある者同士の情報交換や世間話の相手としてでも
少しは役立てると考えています。
こういった相談の場合、
原則は当方事務所へご足労願うこととなります。
この場合は、過去の参考事例や関係する法律等を調べる際に
その場で確認や情報の開示が容易です。
仮に受任となれば契約書作成にもスムースに移行出来ます。
場合によっては
家族や知人に知られることなく相談可能な点も
ひとつのメリットと言えるでしょう。
デメリットとしては
遠隔地に暮らす場合や、外出困難な方には来訪困難という点でしょうか?
逆に相談者宅への訪問相談の場合、
メリットとしては相談者が即対応が可能という点です。
例えば相談の話の流れから当初は必要と思われなかった資料等を
確認する場合でも自宅であればその場での確認が可能です。
また相談者の暮らしぶりや現状の把握が出来る点も
こちらサイドとしては一種のメリットではあります。
ただデメリットは先の事務所でのメリットが活かせない点
(資料などの情報を十分に用意できない)
予め相談内容が詳細に把握出来ていればそれなりの資料を携行しますが、
それでも予想外の範囲に話が及び、その場で確証を得られないケースも
少なくありません。
また相談者側のデメリットとしては
往復の交通費や出張報酬が発生しますので割高な相談になる点です。
どちらを選択するかは相談者に判断を委ねていますが、
概ね、一部を除いて事務所での相談業務が大半を占めています。
【おわりに】
では、私にとって経験談を肉声で語れない案件には
どういったものがあるでしょうか?
生涯独身で、一人っ子ですので、
夫婦間の問題や兄弟姉妹間の争いは未経験ですし、
子もいませんから親子間の争いや、子供同士の争い、
さらにはお互いの義理の両親や実家との関係等も全くの未経験者です。
無論、この手の相談も何件も経験はしていますが、
自分の経験を交えることが出来ませんので、
説得力に関しては終活や起業相談に比べると、
いささか劣るのではと自分では考えています。
この点については今後の経験値を増やすことで
少しでも実情を理解出来るようになるべく、努力したいと思います。