副業について
【今日のポイント】
今の60代70代の中には、
「令和の新たな現役世代?」と言えるほど元気な方が多いです。
いわゆる「アクティブシニア層」とでもいうのでしょうか?
多くの場合、
ある程度の貯えを持ち、余裕のある生活を維持しており、
後半生を楽しんで生きていこうという層と重なる部分が多いようです。
このタイプの方は、概ね3つの関心を持っているようです。
健康の維持
孤独の回避
経済の安定
今日はこの3つの関心事について、紹介したいと思います。
【健康の維持】
ここでいう健康維持とは、積極的な健康維持活動を指します。
本格的なジム通いによる肉体改造というハイレベルから、
趣味のスポーツを極める為のトレーナーによる個人レッスン、
快適なウォーキングやランニングに有効なグッズ類の入手。
卓球やテニス、ゴルフと言った球技の場合は、
更に形から入るケースが少なくありません。
ゴルフクラブやラケット、専用のウエア等
下手すれば青天井の費用投入のケースも見受けられます。
女性の場合、
ヨガやエクササイズに友人同士で参加することが多く、
その場合いろいろと付随するグッズ関係におカネをかけるようです。
さらには、
この延長線上には日々の食生活への「投資」も連動してくるようです。
自然食品、各種プロテインからサプリメントなど等、
毎日摂取となれば馬鹿にならない出費になります。
【孤独の回避】
特に現役時代サラリーマンだった場合、
組織やチームで動くといった集団生活が身に沁みついています。
こういう場合は、
孤独な日々が続くような事態を避けたがる傾向が強く、
社会との接点を、より積極的に確保したいという場合に
趣味の世界での新たな接点の獲得を目指すケースが見受けられます。
上記した健康維持のための活動でも孤独を回避できますが、
もっと身近で手軽な手段としては、やはり趣味の世界となるのでしょう。
特に、
アウトドア的な趣味となる登山や釣り、
野外での写真撮影等の場合は
交通費や宿泊費以外にも専用の機器や用具を揃える為に、
相当な費用を計上します。
それに関連して、
新しく繋がりを持ったメンバーとの交流も発生する為、
ミーティングや懇親会等の二次的出費も発生します。
インドア的な趣味の場合でも、
同好の士が集まってのサークル活動があります。
陶芸から模型製作、音楽鑑賞からバンド活動、
中には手品やボードゲーム、カードゲーム等の
集まりも数多く存在しています。
女性の場合に目立つのは、
これも先のヨガ教室などに加えて
仲良しグループでの食べ歩きや宝塚等の舞台観劇、
近郊への日帰りの小旅行等
こちらもバラエティに富んだ活動が揃っています。
蛇足ですが、
今から十年後(数年後かもしれません)には
「eスポーツ」にもシニア層が進出し、
一大勢力になっているかもしれません。
案外そこでの繋がりが、健康維持と孤独の回避の役割を担っている?
そんな可能性も一概に否定は出来ませんね。
【経済の安定】
前述した健康面、孤独面の対策を考えるに
やはり「先立つものの安定」は、欠かせない課題でしょう。
特に定年退職を迎えた場合や、
その直前の年代ともなれば、再就職や転職、起業と言った
第二の仕事に就くことが、イコール安定した生活の基盤となります。
では、第二の仕事ではどの程度の収入を目指すのか?
趣味や健康維持のための出費がまかなえれば良しとするのか?
その逆で、
日常生活の出費を新しい仕事で得ることを目指すのとでは
条件に差が出て当然です。
さらに、
何年かすれば年金の受給も開始になります。
その収入も視野に入れて、最低限必要な収入額を計算することになります。
では、具体的にどういった仕事を選べばいいのか?
趣味にかける費用分だけ稼げればいというのであれば、
上記に挙げた健康ビジネスや趣味の世界の市場に関係する分野の仕事は
大いに期待出来るものではないでしょうか?
何も自分が今からその道の指導者になるというのではなく、
これまでの自分の経験や、独自に編み出したノウハウ等を紹介することで
収入を得るという方法です。
今も、
自分が経験してきたラーメンの食べ歩きや食レポ等を
紹介する有料サイトを運営したり、
模型作りのコツや使って便利だった工作道具の紹介等、
初心者向けの入門編的な記事から始まり、オリジナルの改装・改造工作等、
上級者向けのテクニック紹介、オリジナルの図面の販売等、
マニアにとっては有益な情報紹介のサイト運営で一定の収入を得ているケースがあります。
意外なことですが、
当の本人からすればこんな内容は既に皆知っているはずでは?
といったものほど、知られていないというケースは少なくありません。
同じ街並みを趣味の写真撮影で何十年と撮り続けてきた膨大な記録が
時代の証人として価値あるものになったり、個人的な思い入れのある場所であったりで
高値で売れたりしたこともあります。
無論、
付け焼刃の知識ではすぐに見破られて、見向きもされなくなるのは必至です。
あくまでも長い経験の裏付けのある情報に価値があるのですから。
長年郷土の歴史に関心を持って
郷土史をまとめたものが自治体の目に留まり、
自治体からの要請で市民講座で講師の役を担った結果、
今では定期的な講座開催にまで行き着いたケースもあります。
「さあ、シニアにふさわしいどんな起業を目指そうか?」
と考えることも大切です。
ですが、肩の力を抜いて、
まずは自分の得意分野のノウハウが「売れるかどうか」を考える。
これもやってみて損はないと思います。
料理ひとつをとっても、
オリジナルのアレンジレシピや長期保存可能なレシピ、
時短メニューの紹介や今はマイナーな食材紹介等、多種多様な選択肢があります。
男性であれば、往年の独身時代の信じられない味付けの簡単オトコ飯レシピ、
女性であれば、いい意味での時短手抜き料理の紹介等は年齢不問で多くの世代から注目されるかもしれません。
新鮮、斬新な情報は老若男女に関係なく関心が高いものなのです。
今や高齢者の起業の場合でもSNSの使用、活用は必要不可欠な案件となりました。
起業でなくても、健康面でもボケ防止、ネット上の繋がりではありますが、孤独感の軽減にも役立つアイテムであることは間違いありません。
同年代や、自分より上の年代の方向けにパソコン教室やFacebook活用法を指導する仕事や、手慣れた方なら「シニア向けInstagram教室やtiktok教室」を開業するのもアリでしょう。
もっと初歩的なものなら「スマホの使い方」「メールの使い方」でも構いません。
知ればやはり使いたくなりますし、知的好奇心を刺激することで、外出する機会も増えるでしょうし、何より精神的に若返ります。
勝手な推論ですが、
我々60代半ばの世代はちょうど30才前後の頃に「デジタル革命」の第一波を経験してきました。
~と思い込んでいます。
ワープロの導入に始まり、社内メールの導入やExcelやWordでの資料作成に四苦八苦し、
ポケベルから携帯電話、スマホといった連絡手段の変化も経験し、パソコンの導入とほぼ同時にInternetの世界に放り込まれ、なんとかここまで生き延びてきた世代です。
デジタル面以外でも、大きな変革を経験してきました。
たぶん我々の世代は「男の手料理、男児厨房に入るべし」といったトレンドの第一期生だったと記憶していますし、仕事終わりにジムで鍛える、プロテインやビタミン剤の使用等も我々が初期の有力顧客だった(ターゲット)はずです。
この時の苦労譚が、相手次第で仕事になるのです。
当然ながら同世代と言っても先に挙げた経験を全員がした訳ではありません。
今に至るまで無縁だったケースの方が多い場合もあります。
何かを変えたい、始めたいといった前向きのシニアに対し、
同じ様にアクティブなシニアが自身の経験を商品として
未経験、未体験の同世代に対して指導、講習することがひとつの仕事となる。
事実私自身、
開業当初から今に至るまで起業までの決断やプロセスが有料相談のメインとなり、
若かりし頃の営業の苦労譚や独自のノウハウの紹介で、長期の有料セミナーや若手営業マンへの研修担当として上場企業での1年間の顧問契約等が出来たのです。
副業の範疇での収入確保ならば、この考えは十分成り立もものと、私は思います。