リフォーム会社への外注費用カットのコツと依頼する際の注意点
和不動産の仲宗根です。
本日テーマは、【物件売却で利益が最大化するタイミングは相場と税金から判断する】についてです。
物件売却のタイミングで決まる不動産投資の最終利益
不動産投資が成功したかどうかは、その物件を売却して最終的な利益が確定した時点で決まります。
そのため物件を購入する時から、賃貸運営で損失を最小限に抑えて、収益を最大化することができる「出口戦略」を考えていかなければなりません。
売却のタイミングは、物件の持つさまざまな条件によって変わりますが、共通することは物件価格の相場やローンの利率変動時期、売却益にかかる譲渡税の税率、大規模修繕の費用、デッドクロス現象の時期、などがあります。
また、次の投資家が融資を受けやすくするためには、物件の残存耐用年数が20年前後ある方が売却に有利になります。
この他にも、物件があるエリアの人口が減少しているというような、空室率が今後上昇しそうな要因がある場合なども、売却を検討すべき要因になります。
1 物件価格
不動産は経済情勢や銀行から投資家が融資を受けやすい状況になれば、その価格が上昇することがあります。
オーナー様にとっては、購入した時よりも物件価格が上がれば、それまでの家賃収入と合わせて収益を増やすチャンスでもあります。
ただし、物件価格の値上がりを予測するのはとても困難です。
2 ローンの利率
不動産投資で利用する銀行の融資は、変動金利制のものが多く、早いものでは5年目ぐらいから金利が上昇するものもあります。
金利が上昇すれば、月々の支払額の中で利息分の占める割合が高くなり、元金が減りにくくなります。
ローンの返済総額が増えれば、物件の利回りに大きな影響を与えます。
3 売却時に発生する税金
物件を売却すれば、その価格に対して所得税と住民税が課せられます。
所有期間が5年以内なら「短期譲渡」にあたり39%、5年を超えれば「長期譲渡」20%です。
売却益が多く出ていれば、課税負担は大きくなります。
4 大規模修繕費用
築10~15年になれば、マンションやアパート1棟といった物件なら大規模修繕を行う時期になります。
全て行うか、一部だけにするか、全く行わずに売却するか、もしくは所有し続けるかを見極めなければなりません。
5 デッドクロス
銀行から融資を受けている投資家は、元利均等返済方式で毎月返済をする人がほとんどです。
この方式では、毎月の支払額は一定ですが、返済額の利息と元金のそれぞれの割合が、返済が進むにつれて変わっていきます。
ローン開始直後は利子の支払い割合が高いのですが、返済期間が10年ほどたてば、元金の返済割合の方が高くなります。
ローンの金利支払いは「経費」として計上できますが、年々、経費の計上額は減っていきます。
加えて建物の減価償却期間が満了すれば、所得税の計算上の経費となる金額がさらに少なくなります。
物件を購入した直後は、所得税の軽減効果を得られているのですが、年数がたてば実際に手元に残る現金よりも、申告所得の方が多くなってしまう時期がやってきます。
このタイミングをデッドクロスと呼んでいますが、一般的にローンが元利均等返済であれば、建物の種類に関係なく築後10~15年後を目途にこの時期がやってきます。
元金均等返済の場合なら築後約7年前後と言われています。
物件の売り時をどう予測するか
物件の売り時は、さまざまな状況をふまえて判断しなければなりません。
その決定打になるものは、税金やデッドクロス、大規模修繕費用になります。
これらはある程度予測が可能なので、物件の空室率と合わせて先を見据えながら売却のタイミングを判断していきます。
また物件がある地域によっては、都市開発や大規模商業施設の建設といった要因で値上がりが期待できる可能性もある一方で、その逆に開発予定がないため、今後空室率が上昇するリスクが高まることもあります。
このような状況もふまえて、適切なタイミングで物件の売り時を予測することが大切です。
今回のコラムは、ここまでです。最後までお付き合い頂きましてありがとうございます。次回のコラムもお楽しみに!
和不動産 仲宗根和徳