藤山一郎先生と『長崎の鐘』

小田原漂情

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 毎年8月は、きわめて重要な日付に、言問学舎塾長ブログの文章をそのまま転載させていただいております。私にとって、8月21日も、忘れられない日のひとつです。常体の文面のまま、掲載させていただきます。

  今年は暑い夏だった。夏が終わりに近づくこの頃、毎年思い出すことがある。22年前、1993年の夏。その年は記録的な冷夏で、照りつける日差しがほとんどなく、米もおおいに不作となって、秋には緊急に輸入されたタイ産米などが店頭に並んだ。米にまつわる喧噪と、7年後の2000年にセミが極端に少なかったことは、おそらくずっと忘れないだろう。

 そんな1993年の8月21日に、私が言葉と生き方の師と仰ぎ尊敬する藤山一郎先生が亡くなられた。その当日のことは、昨年のこの日に書かせていただいたので、ここでは触れない。

 今年は何より、私が藤山先生をお慕い申し上げる立場から、先生にご報告を申し上げたい。8月9日に『長崎の鐘』を歌わせていただき、YouTubeで公開したことを、である。それは私の、時代に対する営為であり、原爆の惨禍に倒れられた方々へ捧げるものであったけれど、私個人の思いとしては、当然という以上に、藤山先生のお教えに従い、先生を思って実行させていただくものでもあったのだ。

伴奏もなく、きちんとしたスタジオで収録したものでもないけれど、今日のこの日は、藤山一郎先生へのご報告の意味で、本サイト(当コラム)でも改めて、紹介させていただきたい。

 長崎の鐘

 なすべきことは山積しており、道ははるかに遠いけれど、まずはひとつ、己の本義を尽くすことができたかと、考える次第である。

                                        平成27年8月21日
                                            小田原漂情

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小田原漂情(学習塾塾長)

有限会社 言問学舎

<真の国語>とは?正解を見つける力ではなく、文章の本質を読みとり、自分の身に引きつけて、生きた考えを組み立てられる力のことです。それをすべての生徒が「わかる」ように、かつ「楽しく」指導します。

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