小学生の親御さん必見!「だれでもできる読書感想文の書き方 付①.見直しの方法」

小田原漂情

小田原漂情

ご好評をいただきました「だれでもできる読書感想文の書き方」本篇は、前回をもって終了しました。本日は書き上げたあとの「見直し」の方法をお伝えします。先立って、前回までの「流れ」を図示すると、以下の通りです。

  「書き出し」
    ↓
「気に入った部分①と、そのすじ」
    ↓
「①の『感じたこと、思ったこと』(自分ならこうする、を含む)」
    ↓
「気に入った部分②と、そのすじ」
  ↓
「②の『感じたこと、思ったこと』(自分ならこうする、を含む)」
    ↓ (繰り返し)
「結び」

 「結び」まで下書きを終えて、指定枚数以内、もしくは枚数制限なし(3枚「程度」で4~5枚原稿用紙が配られている時は、「制限なし」です)の場合は、表現上の見直しだけを行います(以下の説明上「A」とします)。

 「指定枚数」を超えてしまっている場合は、枚数以内に収めるため、すなわち「削れる部分を削る」見直しも必要になります(以下の説明上「B」とします)。

 いずれにせよ、見直して行く基準は同じですので、以下手順の説明に移ります。

①重複した表現、内容を避ける
全部書き上げてから、じっくり読み直してみると、特に「感じたこと、思ったこと」に
ついて、同じことを書いてしまっている場合がよくあります。Aのケースでは、少し違う書き方に改めましょう。「かわいそう」が重複していたら、二度めを「かなしい」にするなどです。Bのケースでは、より気持ちの強い方を残し、そうでない方を削ります。

②文頭と文末の不一致を直す
これは、(将来)作文・小論文のテストでは、大きな減点となるポイントです。もっとも
わかりやすい例は、

 <次の停車駅は、東京に停まります>

というものですね。主語「停車駅」が、東京に「停まる」(述語)ことになってしまって
おり、書き方の指導でも、よく用いられます。

子どもたちの感想文では、

ア.<この本を読んで、ぼく(わたし)が思ったことは、・・・だと思いました>
イ.<なぜなら、ぼく(わたし)は・・・・・・・・ごんがかわいそうです>

のようなものです。ア.については、文末を、「・・・だということです」、イ.の方は、
「・・・・・だから、ごんがかわいそうだと思いました」などのように正します。ただ、イ.の方は特に、二文、三文にわたることもあるため、一概には言えません。ここも親御さんの出番でしょう。またBの「削る」必要があるケースでは、表現を直すのとあわせて、うまく字数も減らして下さい。

③誤字・脱字のチェック
言うまでもないことですね。清書前、下書きの段階でよく点検し、注意して清書した後、
提出前にもう一度、二度、見直しをして下さい。

④Bの「削る」作業について
上記①、②のほか、書いたものを見直す中で、ここは削ってもいいかな、という部分を削り終え、なおかつ行数がオーバーしている時は、思い切って段落=「気に入った部分」をひとつ、大胆に省きます。「削る」ことの決定打はこれです。
ただ、細かい「削るテクニック」もありますので、お教えしておきます。各段落(形式段落)の最後の行に、注目して下さい。その行が、句点「。」を含め2字で終わっていたら、同じ段落の読点「、」を一つ省くことで、一行少なくなります。
同様に、5字以内ぐらいであれば、段落内の前の部分の書き方を変えることで、一行減らすことができるのです。
「削る」作業とは、「行単位」で行うものだということを、覚えておいて下さい。せっかく書いたものをできるだけ生かすことが、お子さんのやる気を引き出し、次につなげて行く(すべての「勉強」の)「秘訣」です。

「見直し」の主要部分は、以上です。次回を最終回として、「注意事項」をお伝えしたいと思います。

※マイベストプロでこの記事をお読み下さった方は、「塾への相談」でなく、どうぞお気軽に「感想文の書き方の相談」として、「相談してみよう」をご活用下さい。

国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
文京区の総合学習塾・言問学舎



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小田原漂情
専門家

小田原漂情(学習塾塾長)

有限会社 言問学舎

自らが歌人・小説家です。小説、評論、詩歌、文法すべて、生徒が「わかる」指導をします。また「国語の楽しさ」を教えるプロです。みな国語が好きになります。歌集・小説等著書多数、詩の朗読も公開中です!

小田原漂情プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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