休職から復職を控えた時期に無理なく起業準備を始める?
100万円で始められる仕事は無限にある
――起業のために100万円を用意した方から、「これで始められる仕事はありますか」と相談されたら、何と答えますか?
新井:いくらでもあります。ただ、100万円という額だけで仕事を選ぶのは危ないですね。同じ100万円でも、選ぶ仕事によって出ていく額と時期が違います。
――「お金をかけずに始められる」という話も聞きます。
新井:自分の技術や知識を使って仕事を請けるなら、最初に大きな在庫を買わずに済みます。たとえばイラストを描く、家事を手伝う、パソコンや語学を教える仕事です。教える場所も、部屋を借りる前に、必要な時間だけ借りたり、オンラインを使ったりできます。100万円を全部使う仕事を探す必要はありません。
毎月出ていくお金を見つける
――仕入れ代と家賃では、お金の出方が違いますか?
新井:仕入れた商品は、売れれば代金が入ります。ただし、売れ残ったものを値下げすれば、売上があっても利益は減ります。家賃は売れた月も売れない月も払います。機材を月々の支払いでそろえれば、その支払いも続きます。毎月決まって出ていくお金を増やすと、売れない月にも100万円が減っていくんです。
――そのお金を見落としそうですね。
新井:そうなんです。僕が報告を受けたネットショップでは、ある月に売上が30万円ほどあっても、利益は数千円でした。仕入れた商品には利益の出たものもありましたが、売れ残りを損を出して売った分が響いたんです。売上が大きいから手元にも多く残るとは限りません。
仕事によって変わる4つの支出
――始める前に、どんな費用を書き出せばよいでしょうか?
新井:まず、仕入れる商品の代金、店や教室の家賃・場所代、機材や設備の代金、ホームページやチラシなどの宣伝費です。考えている仕事で、それぞれいくら必要かを見積もってください。必要ないものまで「起業するなら要るはず」と買わないことです。逆に、店を借りる仕事を選ぶなら、家賃を抜いた計算では始められるかどうか判断できません。
――最初に決めるべきことは何でしょう?
新井:やってみたい仕事を一つ挙げ、4つの費用に何円ずつ使うか、そして売れなくても毎月払うものがあるかを書いてみてください。100万円で足りるかは、その計算をしてから判断できます。
起業家インタビュー(聞き手:伊藤純子)
新井一氏プロフィール
起業18フォーラム代表。「会社員のまま6カ月で起業する」方法を伝える起業支援キャリアカウンセラー。キャリア26年以上の実績を持ち、延べ60,000人の会社員の起業をサポート。会社員時代に始めた事業で培ったノウハウ、多数の起業家を生み出してきた実践的技術を武器に、起業支援&集客マーケティングの専門家として活動中。
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