受験英語対策一切しない。中高対象「Global youth英語会」スタート
選挙行かなきゃ、うちら若者の意見反映されないよ!
都知事選終了1週間後の週末のこと。
下北沢の古着屋にビンテージ物を掘り出しに行った後、カフェで涼んでいると、隣に、耳のみならず、鼻、口に痛々しいぐらいにピアスをつけ、日焼けした腕にタトゥー・シールした女子高生とおぼしき二人が、都知事選結果について語っているので、思わずアイス・カフェオレを飲みながら読書するふりして耳をそばだてていました。
( )内は私の心のつぶやきです。
A:「結局、百合子が勝ったねぇ。やっぱり。」
B:「百合子ってさぁ、割と品がいい感じだから多摩のお年寄りとかに受けたんじゃん。」
(多摩格差問題もなにげにカバーしているのね。)
A: 「蓮舫はさ、なんかキツイ感じじゃん。」
B:「そう、蓮舫、女受けしないよね。女に嫌われちゃうタイプ。損してるわ。」
(蓮舫さん、こんなギャルたちにもそう思われてしまうのね。)
A:「石丸もね、せっかく2位とったんだからさ。もっと振る舞い気をつけたらいいのに。」
B:「なんか、まぁだ突っ張ってるよね。オジサンのくせに大人げないよね。」
(そうか、若手の石丸さんもあなたたちにとっては、確かに“オジサン”だよね。)
A:「まあ、うち、非国民だからさぁ。18になっても選挙行かないよ。どうせ、上の方の偉いオッサンたちでいろいろ決められちゃってんでしょ、この国。意味ないしぃ~。」
B:「けどさ、選挙行かなかったら、うちら若者の意見いつまでたっても反映されないよ!」 (それな。)
その内容はともかくとして、鼻にピアスの女子高生たちが、カフェで政治談議をしているのは、とても新鮮でした。政治について語る若者は、「意識高い系」の特別な層に限らない、そんな希望がほの見えました。
中高生模擬選挙の結果とその支持理由
ところで、当スクール、中高生クラスで、英語での都知事選の模擬選挙をした結果は、実際の選挙とは結果が異なり、石丸氏、蓮舫氏の両氏トップ同点で小池氏は、3位でした。
「日本の選挙は、イメージありきで、マニフェストが問われる選挙にまで成熟していない。」という意見が良く聞かれますが、少なくとも、当会の模擬選挙では、自分が投票したい候補者のマニフェストまでチェックした上で支持表明していました。
例えば、石丸氏を支持した生徒たちは、「TikTokに石丸氏の動画が勝手に頻繁に流れてきて、とにかく印象に残ったから。」というだけではなく、そこから、更に石丸さんについてリサーチをかけていました。
「You-tube発信も駆使してふるさと納税を集め、やる気のない市議たちを叱咤し、安芸高田市の赤字財政を任期期間中に黒字に転換するのって、なかなかできないんじゃないですか?」(中1女子)
「日本って全てがなんでもアナログ過ぎて、その点でも世界に取り残されている。都政のICT化を推進して、都政を見える化、合理化してくれるのは、石丸さんしかいないと思う。」 (中2男子)
「100億円の教育投資の公約が具体的で、元銀行員で、経済や財政にも詳しい石丸さんなら、教育に確実に投資してくれるという信頼感があります。」 (高1女子)
今回、3位と敗退を喫した蓮舫さんについても、当会中高生からは、決してその固定されたイメージに左右されない支持理由が挙がりました。
「蓮舫さんは、例えば貧乏なのは、その人のせいであって全て自己責任なんだっていう今の世の中の当たり前を、行革などの実績から、社会の側にも責任があることを教えてくれた。」(中1女子)
「国会で与党を強く追及する姿が印象に残っていて、東京から今の政治を変えてくれるパワーと実力をリアルに感じる。」(中2女子)
「小池さんのバックにはやっぱり与党がいる。石丸さんは批判ばかりでその先が見えない。結局、本当の変化を起こせるのは蓮舫さんだと思った。」(中2男子)
また、実際の選挙で圧勝した小池さん支持者たちも、これまでの実績を、若者の視点からリアルに評価していました。
「子ども一人あたりの月5000円の支給は、習い事に充てられたりとか、実際にうちの家計を助けてくれていると感じている。なのに、知事を交替する理由が全く見当たらない。」(中2女子)
「コロナパンデミックの時の支援が迅速かつ手厚くて、父の事業も助けられました。小池さんには感謝しています。」(中3女子)
「防災対策などにも力を入れていて、危機の際の判断力がありそう。“都民の命を守る。”っていうメッセージは真実味がある。不確実な時代に強いリーダーだと思う。」(高2女子)
「小池さんは、公立高校だけでなく、私立高校の無償化も今後手掛けると聞いている。私の学校の学費もとても高いので、このまま現職で早急に達成して欲しい。」 (私立中3女子)
模擬選挙という環境設定をしたからかもしれませんが、中高生の政治リテラシーもあなどれないと感じ、鼻にピアスの女子高生の政治談議と共に、次世代に希望を感じました。
アメリカではZ世代が、バイデン大統領に代わって次期大統領候補になる予定の、カマラ・ハリス副大統領のミームを拡散し、SNS上で彼女を推していく流れが起きているとのこと。
極東の島国のZ世代にも、いつか政治参加のうねりが起こることがあるかもしれません。