原料産地表示で「本物」と表示できる嬉しさ、守り続けるために①

熊澤彰

熊澤彰

テーマ:ビジネス・業販

「の、ようなもの」を正す


ルロワのビンテージワイン

の、ようなもの・・


銀座のふぐ職人、熊澤でございます。

私は、ふぐ調理師試験の試験官も務めた、食の専門家ですが、

私のコラムでは、できる限り、ご安心頂ける、平易な文章を心がけております。

しかめっ面しながら、ごちそうは、食べられませんものね。

本日お話します、「の、ようなもの」とは、

たとえば、落語にございます、お寿司屋さんで、

「おう、何握ってくれるんだ」

「ハイ、シャコ、赤貝、こはだ・・ の、ようなものでございます~」

という、「の、ようなもの」。

落語の世界では、それで、笑いがとれて、お後が宜しくなるのです。

ところが、現実は、難しい。

ちょいとばかり、今回はしかめっ面になりそうなお話ですが、ご勘弁ください。



今回の「の、ようなもの」とは

人造品、産地の違うもの、他国で作られたもの。

イメージだけ、本物の名前を借りた、本物と似ているが非なるもの。



たとえば、お客様として、

「ふぐ は、この味だ」と思って、食べていらしたものが、

「え?違うの?」と分かった時の、落胆たるや。

もう二度と、その店には行きたくない方も、いらっしゃるでしょう。

お店さんとしても、

「こんな仕事して」とか、他店様を悪く申し上げて、

ご自分の信頼を勝ち取れるのなら、喜んでするのでしょうが。

でも、それでお客様に、

ふぐ そのものが、キライになられては、元も子もないですね。

飲食業は、このあたりが、ホントに、難しいんです。

本物は、かくも遠い


冒頭の画像は、現在当店に3本だけ、在庫のある、ルロワのビンテージワインでございます。

「ルロワ ブルゴーニュ白 1998」

百貨店様で、先日見たお値段は、165,000円でした。

「本物」は、かくも、手に入りにくい存在です。

でも、最初から、このお値段がしていた訳ではございません。



今から、そう昔でもない、2010年頃は、

周りに「シャブリ」と呼ばれる白ワインが、やたらとあった。

これらは、ほとんどが、「シャブリ、の、ようなもの」だったわけです。

それに対抗して、フランス国内で昔からあった、公的な産地表示規格、

GI ですとか、AOC とか、表記をご覧の方も多いと思います。

その流れを受けてか、

日本でも、2022年より、食品表示法が改正されました。

外国製の食品は、生産国または地域を、

国産食材と加工品は、主原料の産地(原則として県名)を表示することになりました。

おかげで、

「シャブリは、畑のあるフランスの地域の名前」、という

「当たり前のキチンとしたこと」

が、急に浸透するようになりました。

すると、時節柄、というのも、あるかもしれませんが、

画像のワインの価格が、するすると上がって、現在の価格になった。

私に紹介して下さった百貨店で、別のソムリエ様がおっしゃってました。

「GoogleEarthで見て下さい。この畑、こんなに小さい地域で作ってます」

なるほど・・



これが、その時には、全く気が付きませんでしたが、

後々、私たちには、とっても大きな「恵み」となっていくことになりました。

私たちこそ、この法律のおかげで、

「本物」

いわゆる、たとえば当店については、

「天然」「国産」「とらふぐ」と、胸を張れる幸せが、実感できるようになったのです。

上記のお話、それだけでも、宜しいのですが、

せっかく、訪れたチャンス。

今後も、末永く、「本物」として、認知して頂くために、

もうひとつ、

とっても効果的なことを、パート2でご説明いたします。

ぎんざ姿の天然ふぐちりセット



ーその2へ続くー

<毎週日曜・水曜 12:30に更新します>

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熊澤彰
専門家

熊澤彰(ふぐ調理師)

ぎんざ姿

ふぐ調理師として40年以上の経験を持つ。自ら日本全国を渡り歩いて選んだこだわりの食材だけを使用。1組の顧客に最大限のおもてなしをしたいという思いから、1日1組最大6名に顧客を限定している。

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