お箸の使い方、持たなければ、簡単です!

熊澤彰

熊澤彰

テーマ:食育・マナー

お箸の使い方

お箸の使い方、動画を作りました。

もちかた・つかいかたトレーニング

銀座のふぐ職人、熊澤でございます。

この画像は、2008年に発売された、学研の教育ムック

「もちかた・つかいかたトレーニング」です。

恥ずかしながら、私が箸の使い方の監修をさせて頂きました。

お箸を持たなければ、簡単です!


現在の動画の、「お箸トレーニング」の主流は、

「1本ずつ持つ」の、ようですが、

私のご紹介するトレーニングは、もっと簡単・シンプルです。

箸を持たずに、手の動きだけ、マスターすることから始めます。

右利きの人は、右手で、左利きの人は、左手で。

右利きの人が左手ですると、両手で使えるようになります!

「こんなに簡単だったっけ?」

と思える、お箸の使い方です。



私も箸が使えなかった


料理人が使う、金属製のお箸、ありますね。「金箸(かねはし)」といいます。

あれは、細かいつま物をよそったりするのに使う、板前必需品なのですが、

先が金属なので、とっても、重いんです。

キチンとした持ち方をマスターしていないと、だら~、って、落ちちゃう。

私はその箸を持つまで、箸使いに困ったことがなかったんですが、

大丈夫だろうと思って、板前修業に入って、金箸を持ったら、

・・見事、落としちゃいました。

原因は、お箸の2本のうち、片方をきちんとホールドできていなかったんですね。

それからは、モー大変です。

仕事が掛かっているので、引き返せない。

それで、連日、ダイの大人(当時26歳)の私が、金箸と格闘しまして。

ある日、「そうか。。」とひらめいて、

それから10年ほどのあいだ、改良を重ねたのち、

運用していたブログに掲げたのが、学研の編集者様の目に留まりました。

それが、前述のムックにまで発展した、いきさつでした。

お箸は、お料理がつかめれば、良いんです。


こんなことを書いてしまうと、前述のお話と、矛盾するようですが。

お箸で悩みぬいた、私の経験からのお話ですが、

お箸は、気にならなければ、自己流でイイんだと思うんですよ。

私のように、仕事で使う必要がある人間は、それこそ、必死で覚えようとしますが。

周りの人も、そんなに、貴方のお箸使いを気になさっては、いないです。

当時、いっぱしのオトナになった私が、お箸使いの教本を読み漁って、感じた事ですが、

世の中の教本には、今も、

「お箸が使えないと、どうなるか」

っていう、デフォルメされた、ハラスメント記事が多すぎます。

お箸が使えないと、恥をかく、とか、怒られる、とか。座がしらける、なんていう記事も。

脅されるとね~、私は、余計に頭に入らなかったんですヨ~。

一般的に、お箸の使い方を覚えるのは、子供の頃ですよね。

お子様に、

「あなた、お箸が使えないと、どうなるかわかってるの!」なんて言いながら教えると、

おっかないんだもの、絶対に覚えたがらないですよね。

私の経験で、「どうなるか」、お返事しますと、

大丈夫、お箸がうまく使えないと、食べるのに少し苦労する、それだけです。

それより、

親御さんが、魔法のように、お箸で素敵にお食事できるのを見ると、

お子様は真似して、覚えるようになります。

お箸をキチンと使えたら、特別に誉めてあげて下さい。

パンが好きなお子さんの、パン好きな理由のひとつは、

お箸でなくとも、簡単に食べられるから。

お子様の好き嫌いは、案外にも、単純な理由で決まります。

それに対して、オトナのお箸事情は、大変です。

正しいお箸遣いの方法は、それこそ、嫌というほど見たけれど、自分の指が動かない。

「なんとかして、こ、この中指が、・・上に、いかない~~」

私が悩んだクチです。

「ならば、いっぺん、箸を置いちゃおう。どう指が動くんだっけ?」

って、思い直して、

「持たずにトレーニング、1本持ってトレーニング、・・・」

って、順に持ってみたら、できた!

両手に お箸

のちに、とっても偉い先生に伺ったお話では、

私のこの方法は、いわゆる、脳科学的に、とっても有効な方法なのだそうで。

脳はいったん覚えたものを、ずっと保持しようとする性質があるそうです。

間違っているんだけど、これで覚えちゃったから、変えたくない。

ややこしいですが、そんなこと、らしいのです。

たしかに、私の人生を振り返ったら、そんなこと、だらけ、ですが。

お話を元に戻します。

ならば、全く違う動きを覚えて、組み合わせて、

新しい動きとして、脳にインプット、しちゃう。

そういう方法、だそうですよ。

思いついた私が、びっくりするような解説でした。

お悩みの方は、是非一度、おためしください。

<毎週日曜・水曜 12:30に更新します>

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熊澤彰
専門家

熊澤彰(ふぐ調理師)

ぎんざ姿

ふぐ調理師として40年以上の経験を持つ。自ら日本全国を渡り歩いて選んだこだわりの食材だけを使用。1組の顧客に最大限のおもてなしをしたいという思いから、1日1組最大6名に顧客を限定している。

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