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一手間かけて暑中見舞いを書いてみませんか?

山木理代

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テーマ:お便り・はがき

皆さまは、筆まめですか?
先日、よくお便りを書かれる方に「筆まめでいらっしゃいますね!」と話していた時の事ですが…。
途中から会話に加わった方が「最初、筆まめってソフトの事だと勘違いしました。」と。
なるほど、そういう勘違いも生まれる時代なんだなぁ~と笑ってしまいました!

日本に住んでいる私達は四季折々の変化にとても敏感です。
そして、その四季を取り入れ、楽しみ、表現する文化が沢山あります。
「季節のご挨拶状」もその一つですね。
相手を慮り、健康と幸せを願って、その気持ちを紙面にしたためる。
受け取ると、何とも心がほっこり優しい気持ちになる大きなGIFTです。

暑中見舞いの基本的な書き方とは?

今、この暑い時期には「暑中お見舞い」を送ってみませんか?
書き方に特別な決まりはありませんが、一般的な書き方としては
①「暑中お見舞い申し上げます」と、まずはお見舞いの言葉からスタート
②相手を気遣う言葉
③自分の近況を伝える
④相手の健康・繁栄・幸せを願う言葉
以上のように綴ると、まとまりがあって読みやすくなります。
相手への言葉→自分の近況と、まずは自分のことより相手への思いを表現することが大切です。

実際お会いする時の印象とお便りの文章から受ける印象が全く別、という経験はありませんか?
あまり形式的な文章ですと、残念ながら遠い存在に感じてしまうこともあります。
もちろん、お相手との関係性をよく考慮して失礼の無いように表現することは大切です。
でも、あまり構えすぎず「素直な気持ちを伝える」ように心掛けてみること。
そうすると読み手に「その方らしさ」が伝わり、グッと距離が縮まります。
印刷された定型文の場合には、一言添えるのがおススメです。

季節の変化に応じ、ご挨拶の言葉を表現できる美しさ

私達にとって、暑さと寒さが厳しい時は特に労りが必要な時ではないでしょうか?
だからこそ、お相手を労わるのに相応しい挨拶状の表現も様々あります。
8/7の立秋以降になると「残暑見舞い」と表現が変わります。
寒い時には、松の内が終わると「寒中見舞い」そして節分を迎えると「余寒見舞い」と変化します。
梅雨時の不安定な時期には「梅雨見舞い」という表現もあります。
季節の移ろいと共に多様な表現があって、日本の豊かさ、言葉の美しさを感じます。
日頃から、ふと感じ取った四季の変化を心の引き出しにストックしておく。
そんな心の引き出しが増えることで感性が磨かれ、心の豊かさに繋がる気がします。
そして「自分らしい」オリジナリティー溢れるご挨拶状を綴ることもできそうですね。

一手間でご縁が再び息を吹き返す

SNSやメールなどが主流の今だからこそ、直筆の挨拶状は特別感があります。
ご無沙汰している方などにお送りすると、ご縁が再び息を吹き返すかもしれません。
ちなみに『ご無沙汰』の「沙汰」とは「便り」を指します。
沙汰が無くて、つまり「お便りも出さずに失礼しています」いう意味なのです。

文房具屋さんで素敵な葉書を見つけて、綴ってみてはいかがでしょうか?
私も文房具屋さんを覗きに行ってこようと思っています。


ひまわり

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山木理代
専門家

山木理代(マナー講師)

株式会社エサンシエル

形だけではなく、思いやりの心を伝える本質的なマナーのアドバイスを行っています。全般に通用するマナーの基本を大切にし、応用範囲が広いのが特徴。意識が変わるだけで立ち振る舞い、身のこなしが美しくなります。

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