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深山州(みやましゅう) / マンション管理士

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コラム

マンション管理士が採用されない理由(4)

2014年7月25日 公開 / 2019年7月27日更新

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: マンション管理

こんにちは、マンション管理士の深山です。


なぜ、マンション管理士は管理組合から採用されない(頼られない)のでしょうか?
その理由は大きく5つあります。
1)管理士の存在を知らない人が多い
2)資格取得者の経験不足
3)不足する対人能力
※2)、3)については、前回書きました。(前回ブログはこちら)


今回は4つ目の理由を述べます。

4)必要性を感じない

 マンションの住み心地と不動産価値を維持・向上させるために、大きく「ハード面」と「ソフト面」に
目を向ける必要があります。

ハード面とは「建物や設備の改修(修繕)」といえるでしょう。
見た目にも機能的にも古くなり劣化する建物・設備をそのまま放置することはできませんから、
定期的に修繕工事や(エレベーターなど)設備の更新が必要です。

当然ながら、寿命がきたら(または美観が悪くなってきたら)、直さなければなりません。
そしてこの「直さなければならない」アラートは、住民からの声か、管理会社からの報告や
見積提示という形で現れます。

その結果、「ではコンサルタント(一級建築士や設計事務所など)へ相談しよう」となりやすいです。
マンション改修(修繕)ニーズは、マンションの数だけありますし、マンションの築年数が経つほど増えます。
今後マンション改修業界が延びることは明確です。


 一方でマンション管理士の主戦場である「ソフト面」とは、「管理組合の運営そのもの」といえるでしょう。
理事会の運営から設備の保守、会計(財務)、法律(管理規約や細則など)、
保険、居住者間コミュニティ、クレーム対応など、その範囲は多岐にわたります。

このソフト面の対応については、「管理会社」がルーチンワーク的な業務のサポート役として入っており、
マンション管理士の出番はありません。

そもそもソフト面の劣化というものは、マンション住民の目に見えるものではありません。
マンション住民や支援者である管理会社が管理・運営をいい加減に行ったり、
関心を持たずに放置していても、建物や設備が急に劣化したり壊れることもありません。

ソフト面の劣化は、ほとんどのマンション住民からは「気づきにくい」ものなのです。
個々の管理組合には、ソフト面の課題が必ずありますが、ニーズが「潜在化」しているのです。

問題に気付かなければ、改善の意欲が生まれることもありませんから、
マンション管理士の必要性は感じないものです。
実際は、問題が表面化していないうちから予防的に取り組むのがマンション管理・運営のポイントなのです。

 人間に例えると、ハード面への取り組みは、わかりやすい怪我や老化への直接的対応、
ソフト面の対応は生活習慣予防で成人病対策、といったところでしょうか。

会計や法律、居住者間コミュニティ醸成などを先行して行うことで、
「気付いた時には手遅れマンション」を防ぐことが重要であり、その支援者として
マンション管理士の存在がある、ということです。

(次回へつづく)


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