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コラム

マンション管理士が採用されない理由(3)

2014年7月12日 公開 / 2019年7月27日更新

コラムカテゴリ:住宅・建物

コラムキーワード: マンション管理

こんにちは。マンション管理士の深山です。


何故マンション管理士は管理組合から採用されない(頼られない)のでしょうか?
前回ブログはこちら)
1)マンション管理士の存在を知らない人が多い。
のつづきです。


2)資格取得者の経験不足

 マンション管理士の存在に気づき、地域にもマンション管理士がいることが分かりましたが、
問題はココからです。マンション管理士側の問題です。

 ただ国家資格を持っていれば管理組合のアドバイザーになれるかと言うと、全くそうではありません。
ペーパードライバーのように、経験の少ないマンション管理士が非常に多いのが現状です。
これも昔からあまり変わりません。

 その点、同じ士業でも弁護士や公認会計士、税理士、行政書士などとは事情が異なります。
彼らはその仕事で生涯収入を得ることを目的としていますし、独立するためにはある程度の実務期間を
必要としますから、問い合わせを受ける頃には一人前の力を持っています。

また他の士業は、勉強のために修行できる先輩事務所が多数あり、独立するまでの修業場所が多いです。

 ところがマンション管理士の場合、上記資格ほどの試験レベルでないこともあり、資格取得者の多くが
「自宅マンションで理事会役員を経験した」、「資格を持っておけばいずれ役立つかも」
という程度の認識の人で構成されています。

 残念ながら、このような資格取得者では管理組合の戦力にはなりません。
組合運営から建築・設備・法務に至るまで浅くても幅広い知識と、
多くのマンションでの経験、その経験を使いケースバイケースでの応用力が必要となります。

さらに、ほとんどのマンション管理士が専業で飯が食べられないため、
新米の管理士が修行する場もほとんどありません。管理会社で修行するのが現実的な道でしょう。

 またマンション管理会社の社員が勉強で取得するケースも多く、こちらは経験豊富で良いのですが、
彼らは「管理組合の立場に立ってアドバイスする」という管理士の趣旨とは逆の立場にあるため、
残念ながら現実的に自社管理のマンション以外に役立たせることが出来ません。


3)不足する対人能力

 更にマンション管理士側の問題として一番感じるのが、
コミュニケーション能力やファシリテーション(合意形成)能力が足りないことです。
この仕事は「管理組合(理事会)のカウンセリング」から始まり、
多数の関係者の話を整理し、最適案を提示する、という仕事の進め方が重要ですが、なかなか難しいようです。

一つの課題に対し、費用対効果やリスクリターン・管理組合の置かれている状況などによって
2~3の提案を用意すべきであるところ、経験不足もあってなかなか有効な提案をするまでに至りません。これらにはある程度のコミュニケーション能力やファシリテーション(合意形成)能力が必要ですが、
簡単なようで実はなかなか習得が難しいようです。

(次回へつづく)


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