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再建築不可物件の賃貸は利回りが高い

青沼理

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テーマ:再建築不可物件のススメ

再建築不可物件は、都心部に多いという立地の良さと、近隣相場よりも土地価格が低いという特徴から投資用物件に適しています。賃貸物件として活用し、高い利回りが期待できる反面で、購入時点から出口戦略も考慮しておかなければいけません。

「物件価格」「利回り」「入居率」の3つのバランスをシミュレーションし、万が一の事態が起こっても対処できる策を講じておく必要があります。目先の利回りだけではなく、長期的で多角的な視点からの戦略が成功を掴むためのポイントです。

再建築不可物件は利回りの高さから投資用物件として最適

再建築不可物件には、昭和初期から中期に、交通の便の良い住宅密集地に建てられた物件が多くなります。そして、「大都市の都心部に多い」「近隣物件よりも投資利回りが高い」という特徴がありますが、大半が建築基準法に定められた接道義務を満たさない理由から再建築不可とされています。

しかし、賃貸として利用をしてしまえば、借り手にはこれらの点はデメリットにはなりません。全面的にリノベーションが行われていれば、利便性の良い住宅地に、相場より安い家賃で住むことができるのです。

「新しい住宅を建てることができない」=「価値がない」というわけではありません。再建築不可物件は購入価格を抑えることができるため、投資物件として高い利回りが期待できます。

賃貸として活用する「メリット」と知っておくべき「デメリット」

まずは、新築物件の建築が不可能であるため、金融機関からの借り入れが難しいというデメリットが発生します。地方銀行であれば、たとえ大手クラスであっても、融資がつきにくい傾向にあります。

しかし、低価格で購入できる木造アパートや一戸建てが多いため、通常であれば区分所有レベルの額であっても、一棟購入ができるというメリットも出てきます。そのため、資金に余裕のある方にとっては、投資物件として有利な取引になってきます。

そして購入段階から、考えておかなければならないのが「出口戦略」です。再建築不可物件のデメリットは、出口戦略の狭さにあります。もともと市場価値の低い土地です。購入後、さらに建築年数が経過し、利回りの低下が目立ってきた段階で、売却を考えます。

しかし、手放したいと考えた時に、買い手を見つけることは容易なことではありません。また通常の投資用物件のように、建て替えによる利回り上昇が見込めないのです。
そのため、売却による「キャピタルゲイン」ではなく、所有することで得られる「インカムゲイン」という利益獲得を狙う方向けの物件といえます。

再建築不可物件を投資物件として検討する時の3条件

メリットがあるものの、デメリットが大きいのも再建築不可物件です。そのため「物件価格」「利回り」「入居率」をシミュレーションし、3条件をすべて満たす場合にのみ、投資用物件として検討する余地が生まれます。

まずは、物件価格です。融資を受けることが難しいため、売却しにくいデメリットがあります。そのため購入段階で「高すぎない物件」を選んでおくことが大切です。そして利回りでいえば、通常の物件よりも、3%程度の高い数値が見込めます。そのため、高利回りを活かすことができる、入居率を高く保てるエリアを選ぶことが不可欠です。

万が一、地震や火災で、物件が倒壊した場合には、リベンジができないというリスクも頭に入れておきましょう。そうなってしまえばローン残額や固定資産税のみが残ってきます。目先の利回りだけで投資を決めるのではなく、デメリットを把握した上で対処法を考えて置き、長期的で多角的な戦略が必須となってきます。

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