再建築不可物件の調べ方はまず『役所』へ赴くこと
再建築不可物件を購入する場合、確認しておきたいのが構造躯体と立地の環境条件などの問題です。建て替えが不可能であるため、現在の躯体がしっかりしていること、建物の劣化スピードを上げてしまう日当たりや風通しの悪い立地には注意が必要です。
また、駐車や乗り降りのスペースの確保、将来に建て替えを行う際にセットバックが不可欠な土地なのか、そしてローンの借り入れが難しい点に備えて、十分な資金準備をしておくことが重要になってきます。
建て替えが不可能であるため「構造躯体」を入念に確認
再建築不可物件を購入する際、建て替えができない住宅だという認識を持つことが大切です。そのため現在、建っている建物の躯体がしっかりとしていなければ、物件を長持ちさせることが困難になってきます。
それゆえ、建物の構造躯体である基礎や柱、壁、土台、梁、屋根などは入念に確認しておきましょう。目視では確認することができない箇所も多くなるため、建築士などの専門家やホームインスペクションなどの住宅診断を実施しておくことが欠かせません。
屋根裏から床下まで、点検口から奥まで漏れのない調査が費用です。物件によっては点検口がない場合も出てきます。そういったケースでは確認作業自体が実施できないため、購入を見送る方が賢明だといえます。
中古一戸建て広告に「セットバック」という表記はないか?
広告に「セットバック」と書かれている物件の場合、将来的に建て替えを行う際には、セットバックが必要だという意味です。
建築基準法が制定されるまでは、幅4m未満でも道路とみなされていたものが、現在では認められなくなりました。そのために建て替えを行うのであれば、セットバックを行い、4mを確保しなければならなくなります。
しかしセットバックを行い申請することで、該当部分の固定資産税が非課税になります。また、資産価値の向上も期待できるため、リスクであるものの活用次第ではメリットにもなります。
陽当たりの良い立地か?購入資金は十分にあるのか?
再建築不可物件の購入を検討する際、日当たりも大きな要素になります。四方を住宅に囲まれている土地など、日当たりや風通しが悪い立地であれば、住宅の劣化を進行させてしまうリスクとなります。湿気が高く、じめじめとした土地を選択してしまえば、いくら定期的なメンテナンスを行い、適切な維持・管理を行っても、建物の劣化スピードを加速させてしまいます。
また、隣地も同様の再建築不可物件である場合「車庫をどうするのか?」という問題も発生します。
通路になる部分に駐車をして、車のドアを開けて乗り降りができるスペースがあるのか?といったことについても確認も必要になります。
また、一般の物件と異なり住宅ローンを借り入れしにくいデメリットがあるため、いざという時の購入資金を十分に準備しておかなければいけません。売却となる場合にも、換金性の低さが問題になってくるため、余裕のある資金確保も欠かせない部分です。