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薮崎秀實

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薮崎秀實(やぶさきひでみ) / 宅地建物取引士

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コラム

相続税対策に有効! 生命保険を使った生前贈与とは

2019年12月1日

テーマ:生前贈与

コラムカテゴリ:住宅・建物

遺産相続時に発生するトラブルを防ぐ方法の一つとして生前贈与がありますが、生命保険を使うと大きな節税効果があることをご存じでしょうか? 
今回は生前贈与に生命保険を使い上手に節税を行う方法をご紹介します。

保険の生前贈与について

ひと口に財産といっても現金、証券、絵画や骨董品、土地・不動産などさまざまなものがあります。

所有している財産が多ければ、被相続人が亡くなった際には遺族に残してあげられるものも多くなります。しかし財産が多ければ気になるのが相続時のトラブルです。遺産相続により、相続人が争うようなことはできれば避けたいものです。

現金を多く持っている場合、生前贈与で子や孫に資産を引き継ぐ方法がありますが、多額の現金を贈与することが心配といった人も多いのではないでしょうか。特に孫に対して贈与したい場合は、できれば成人してから受け取ってほしいものの、それまでに自分が元気で生きていられるかといった不安もあります。しかし相続にすれば法定相続人ではない孫に自分が思う財産を与えることは難しくなります。

そこで現金での生前贈与でありながらも受け取り時期を指定できるのが、生命保険を使った生前贈与です。具体的な方法は次の通りです。

【生命保険を使って子に生前贈与する方法】
子に生前贈与として現金を贈与します。子はそのお金で親を被保険者として生命保険を契約し、受取人を子である自分とします。そして親が亡くなった時点で、その生命保険金を受け取ります。

【生命保険を使って孫に生前贈与する方法】
上述した方法と同じ契約をし、受取人を子ではなく孫にします。また子は親から生前贈与で受け取ったお金で自分を被保険者として生命保険を契約し、受取人を孫とします。そして子が亡くなった時点で、孫がその生命保険を受け取る方法もあります。

この方法で孫へ生前贈与をすると、途中から子が保険代を支払う可能性もありますが、それでも最初から自分で払うことを考えればかなりお得になります。

また現金を贈与する際は、基礎控除額となる年間110万円以内に抑えれば、非課税で贈与が可能になります。

ちなみにこの方法に適した保険は通常は生命保険となりますが、もしすでに何らかの病気を患っている、もしくは既往症で契約ができない場合は、相続人を被保険者として個人年金に入る方法があります。

生前贈与に保険を使うメリット

生前贈与により現金を贈与するのではなく生命保険を使うことのメリットは、前項で挙げたように受け取る時期を指定できることもありますが、それ以外にも次のようなことが挙げられます。

【現金で贈与を受けるよりも贈与額が高くなる】
生命保険は支払額よりも受取額のほうが高額になることが一般的です。
すぐに受け取ることはできませんが、現金でそのまま贈与を受けるよりも、ゆくゆくは高額の現金を受け取ることができます。

【節税効果がある】
財産を相続で受け取った場合、そこにかかる税金は相続税です。しかし保険金を受け取る際にかかる税金は所得税です。この2つの税金を比べた場合、所得税の税率のほうが低いため、結果として節税になります。

【保険金は遺産に含まれない】
生命保険の死亡保険金は遺産に含まれないため、被保険者が亡くなった際、ほかの相続人と分割する必要はありません。また仮に被相続人にマイナス遺産があり、相続放棄をしたとしても、死亡保険金は遺産ではないため、そのまま受け取ることができます。

【死亡保険金を相続税の支払いに充てられる】
生前贈与を使っていたとしても、さらに多くの遺産がある場合、それを相続することで相続税の支払い義務が生じます。この際に現金がなければ、居住している建物を売却する、もしくは借金をして資金を用意しなくてはなりません。しかし死亡保険金を受け取っていれば、それをそのまま相続税として支払うことで、自分の資産を減らす心配はありません。

生前贈与に保険を使うデメリット

保険を使った生前贈与ではメリットが多いですが、少なからずデメリットも存在します。具体的には次の通りです。

【途中解約をすると元本割れしてしまう】
孫に生前贈与を行う場合、途中で親が亡くなれば、その後は子が保険金支払いを続けなければならないとしました。

それ以外にも被相続人である親の意思が変わり、亡くなっていない場合でも途中で贈与をやめてしまうこともあります。そうした際に毎月の保険代の支払いができなくなれば、途中解約せざるをえなくなります。

通常、保険は満額で受給しない限りは元本割れしてしまうケースがほとんどのため、もし相続税対策として保険に入っていた場合などは、ほかの方法で相続税対策を行う必要も出てきます。

保険金を使った方法のデメリットを回避するために重要なポイントは、できるだけ元本割れのない保険を選択すること、そして仮に被相続人からの贈与が途絶えてしまったとしても、途中解約することなく支払いを続けていくことができる内容で契約をすることです。

被相続人と保険契約者となる子がしっかりと話し合い、後々のトラブルが起きない選択をするようにしましょう。

この記事を書いたプロ

薮崎秀實

不動産や相続の悩みに応える認知症対策と家族信託のプロ

薮崎秀實(株式会社 あいしん不動産)

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